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文献詳細

雑誌文献

胃と腸52巻5号

2017年05月発行

文献概要

増刊号 図説「胃と腸」所見用語集2017 画像所見〔腸〕

大腸メラノーシス(melanosis coli)

著者: 野村昌史1 大森優子2

所属機関: 1さっぽろ大通り内視鏡クリニック 2手稲渓仁会病院病理診断科

ページ範囲:P.668 - P.668

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定義
 粘膜固有層内に黄褐色色素顆粒(リポフスチン)を満たしたマクロファージが出現することにより,大腸粘膜が褐色から黒色調を呈した状態で,センナ,大黄,アロエなどのアントラキノン系大腸刺激性下剤を長期間内服することにより生じる.このマクロファージは時に粘膜下層にもみられることがある.
 1829年,Cruveilhierが慢性の下痢を訴える患者の大腸が墨汁(チャイニーズ・インク)のようだったと記載したのがはじまりとされ,Virchowは剖検例で同様の症例を経験し,大腸メラノーシスという用語を初めて使用した1)

参考文献

1)Abendroth A, Klein R, Schlaak J, et al. Impressive picture of a melanosis coli after chronic anthraquinone laxative use─is there an increased risk for colorectal cancer? Z Gastroenterol 47:579-582, 2009
2)Smith B. Pathologic changes in the colon produced by anthraquinone purgatives. Dis Colon Rectum 16:455-458, 1973

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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