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増刊号 図説「胃と腸」所見用語集2017 画像所見〔腸〕
腸間膜静脈硬化症(mesenteric phlebosclerosis)
著者: 大津健聖1 平井郁仁2
所属機関: 1戸畑共立病院消化器内科 2福岡大学筑紫病院炎症性腸疾患センター
ページ範囲:P.670 - P.670
文献購入ページに移動腸間膜静脈硬化症(mesenteric phlebosclerosis ; MP)は,1993年にIwashitaら1)が新しい疾患概念として提唱した.基本的な病態は,腸壁から腸間膜静脈における石灰化に伴う腸管循環不全による虚血と考えられており,右側結腸を中心に炎症反応を伴わない慢性虚血性変化とされている.近年,MPと漢方薬長期内服との関連性が報告されている.なかでも,漢方薬で頻用される生薬である山梔子は8割以上の症例で内服されており,強い関連が考えられる2).MPを疑う症例には,特に薬剤内服歴などの詳細な病歴聴取が必要である.
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