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文献詳細

雑誌文献

胃と腸52巻5号

2017年05月発行

増刊号 図説「胃と腸」所見用語集2017

分類

食道静脈瘤の所見(L,F,C,RC,BS,MF)(endoscopic findings of esophageal varices)

著者: 小原勝敏1

所属機関: 1福島県立医科大学消化器内視鏡先端医療支援講座

ページ範囲:P.714 - P.715

文献概要

定義
 持続的な門脈圧亢進状態に伴い,生理的に存在する門脈─大循環系交通枝は径が拡大し,門脈から大循環への血流ルートとしての役割を担うようになる.食道静脈瘤はこの門脈─大循環側副血行路の一部であり,食道の粘膜下層を中心に静脈が腫瘤状に拡張したものである.食道静脈瘤の基礎疾患は,肝硬変,特発性門脈圧亢進症,肝外門脈閉塞症,Budd-Chiari症候群などであるが,90%以上は肝硬変が占める.食道静脈瘤出血は基礎疾患ゆえに致命的となることもあり,止血できても二次性肝不全により死亡することも多い.ゆえに,食道静脈瘤所見から出血のリスクを検証し,内視鏡治療によって出血や再出血を未然に防止することが重要である.

参考文献

1)日本門脈圧亢進症学会(編).門脈圧亢進症取扱い規約,第3版.金原出版,2013

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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