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増刊号 図説「胃と腸」所見用語集2017 分類
黒丸の分類(Kuromaru's classification)
著者: 大川清孝1 青木哲哉1
所属機関: 1大阪市立十三市民病院消化器内科
ページ範囲:P.744 - P.744
文献購入ページに移動黒丸は肺結核患者400例の病理解剖標本を検討し,肉眼像を用いて腸結核の活動性潰瘍を8型に分類した(シェーマ)1).原文のまま記載すると,I型は初期の病変で粟粒大ないし麻実大の結核結節である.II型は結核結節の壊死物質が粘膜を破って腸腔に排出され,小潰瘍を形成したものである(Fig. 1).III型はそれがやや大きくなり,小豆大または扁桃大となったものである.IV型は,腸管の横軸方向の潰瘍で,輪状または帯状潰瘍と言われるものである.長径2cm以下のものをIVA型(Fig. 2),2cm以上のものをIVB型とした.V型は縦軸方向の潰瘍で,長径2cm以下のものをVA型,2cm以上のものをVB型とした.VI型は円形または類円形の潰瘍で,扁桃大以上のものである.VII型は不整形潰瘍で,扁桃大以上である.VIII型は潰瘍が互いに融合し,広範な潰瘍となったものである(Fig. 3).
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