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文献詳細

雑誌文献

胃と腸52巻7号

2017年06月発行

文献概要

今月の主題 胃潰瘍は変わったか─新しい胃潰瘍学の構築を目指して 主題症例

HIV感染者で多彩な形態のサイトメガロウイルス胃病変を認めた1例

著者: 藤原崇1 門馬久美子2 堀口慎一郎3 比島恒和3 今村顕史4

所属機関: 1がん・感染症センター都立駒込病院消化器内科 2がん・感染症センター都立駒込病院内視鏡科 3がん・感染症センター都立駒込病院病理科 4がん・感染症センター都立駒込病院感染症科

ページ範囲:P.945 - P.949

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要旨●患者は50歳代,男性のHIV感染者.CD4低値のため,上部消化管内視鏡検査を施行したところ,胃噴門部〜胃体上部小彎に不整形のびらん,胃体下部大彎に小発赤隆起,胃前庭部小彎には打ち抜き潰瘍といったさまざまな形態の病変を認め,いずれの生検からも免疫組織化学的にサイトメガロウイルス(CMV)陽性細胞を認めたため,CMV胃病変と診断した.

参考文献

1)永田尚義,矢田智之,西村崇,他.免疫不全患者におけるサイトメガロウイルスの上部消化管病変─内視鏡像と臨床像の検討.Gastroenterol Endosc 51:2414-2425, 2009
2)藤原崇,門馬久美子,藤原純子,他.HIV感染症患者の上部消化管病変.胃と腸 46:240-253, 2011
3)岩男泰,石山由佳,下田将之.胃サイトメガロウイルス感染症.消内視鏡 28:1276-1277, 2016
4)藤原崇,門馬久美子.全身性疾患に伴う食道病変.HIV感染症/AIDS.八尾恒良(監).「胃と腸」編集委員会(編).胃と腸アトラス I 上部消化管,第2版.医学書院,pp 45-46, 2014
5)Nakazato Y, Toyoizumi S, Kinoshita F, et al. Giant hypertrophic gastritis and acute hepatitis associated with cytomegalovirus infection. Intern Med 31:816-819, 1992
6)Iwasaki T. Alimentary tract lesions in cytomegalovirus infection. Acta Pathol Jpn 37:549-565, 1987

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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