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文献詳細

雑誌文献

胃と腸52巻9号

2017年08月発行

文献概要

今月の主題 大腸スクリーニングの現状と将来展望 主題

挿入から観察まで─私のコツすべて教えます─大腸スクリーニングにおける内視鏡挿入と観察の工夫

著者: 山野泰穂12 松下弘雄3 吉川健二郎3 髙木亮3 原田英嗣3 田中義人3 吉田優子3 津田一範3 加藤文一朗3 田村恵理3

所属機関: 1札幌医科大学医学部消化器内科学講座 2札幌医科大学附属病院消化器内視鏡センター 3秋田赤十字病院消化器病センター

ページ範囲:P.1145 - P.1149

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要旨●大腸癌は近年増加傾向にあり,その抑制には積極的な検査介入が必要であるため大腸内視鏡検査の果たす役割は大きい.しかし本検査では挿入能および診断能の個人差が課題である.筆者の意見として挿入法に関しては冷静な状況判断と複数の対応策を理論的に理解しておくことが重要であると考えている.また診断,特に存在診断能に関しては視覚的認識力を向上させることが重要である.筆者らはNT tube(non-traumatic tube)を用いることで病変の指摘率が約3倍向上し,微小病変以外の病変の指摘率も向上する効果があることを示した.いずれの課題に関しても真摯に取り組む意識の高さが重要であると考える.
本論文では,大腸スクリーニング手技の動画を見ることができます(公開期間:2020年8月まで).
詳細は,動画閲覧(アクセスコード取得方法)のご案内をご覧ください.

参考文献

1)がん情報サービス.2016年のがん統計予測.http://ganjoho.jp/reg_atat/statistics/stat/short_pred.html(2017年7月13日現在)
2)Shinya H. Colonoscopy, Diagnosis and Treatment of Colonic Disease. Igaku-Shoin, Tokyo, 1982
3)田島強.大腸内視鏡検査の歴史と最近の進歩.Ther Res 12:275-282, 1991
4)工藤進英.大腸内視鏡挿入法─ビギナーからベテランまで.医学書院,1997
5)Yamano H, Yoshikawa K, Kimura T, et al. Carbon dioxide insufflation for colonoscopy:evaluation of gas volume, abdominal pain, examination time and transcutaneous partial CO2 pressure. J Gastroenterol 45:1235-1240, 2010
6)芝浦工業大学視覚情報研究室.有効視野.http://www.sic.shibaura-it.ac.jp/~irikura/knowledge_terminology_view.html(2017年7月19日現在)
7)増田千尋.3次元ディスプレイ.産業図書,1990
8)画像電子学会3次元画像調査専門委員会3次元画像用語事典編集委員会(編).3次元画像用語事典.新技術コミュニケーションズ,2000
9)Fujii T, Hasegawa RT, Saitoh Y, et al. Chromoscopy During Colonoscopy. Endoscopy 33:1036-1041, 2001
10)山野泰穂,松下弘雄,吉川健二郎,他.微小腫瘍発見の工夫─Non traumatic tubeを用いた大腸内視鏡観察法.Intestine 18:293-300, 2014

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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