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今月の主題 知っておきたい直腸肛門部病変 症例アトラス 腫瘍性疾患
直腸癌のpagetoid spread
著者: 吉松和彦12 山田泰史2 岡山幸代2 矢野有紀2 横溝肇2 加藤博之3 小林憲4 田中勝4 藤林真理子5 成高義彦2
所属機関: 1済生会栗橋病院外科 2東京女子医科大学東医療センター外科 3東京女子医科大学東医療センター検査科 4東京女子医科大学東医療センター皮膚科 5東京女子医科大学東医療センター病理診断科
ページ範囲:P.988 - P.990
文献購入ページに移動直腸癌のpagetoid spreadとは,直腸肛門部の悪性腫瘍が肛門周囲の皮膚表皮内へ浸潤しPaget病様の像を示すことを指す.Paget病は1874年にPaget1)により報告された乳輪周囲にみられる腺癌の表皮内進展した病態で,その後,肛門のPaget病が報告され2),以後,乳房外Paget病と称されるようになった.
Paget病がアポクリン汗腺由来あるいは表皮内のmultipotential germ cell由来の癌と考えられているのに対し,pagetoid spreadは肛門管腺癌もしくは直腸癌が下方の肛門外側皮膚へ進展したものである3).
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