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文献詳細

雑誌文献

胃と腸53巻7号

2018年06月発行

文献概要

今月の主題 知っておきたい直腸肛門部病変 症例アトラス 腫瘍性疾患

直腸良性リンパ濾胞性ポリープ

著者: 迎美幸1 小林清典2 松本育宏1 川岸加奈1 横山薫1 佐田美和1 小泉和三郎1

所属機関: 1北里大学医学部消化器内科学 2北里大学医学部新世紀医療開発センター

ページ範囲:P.1008 - P.1009

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疾患の概念
 直腸の良性リンパ濾胞性ポリープ(benign lymphoid polyp;BLP)は,粘膜下層の正常リンパ濾胞の限局性過形成に伴う,粘膜下腫瘍様隆起とされる.リンパ濾胞が過形成を来す原因は,何らかの慢性刺激による反応性の変化とする説が有力である1).組織学的には,粘膜から粘膜下層の胚中心を有するリンパ濾胞から成り,粘膜上皮は萎縮し固有腺管の消失やびらんを認める.
 本邦では,rectal tonsil,benign lymphoma,pseudolymphomaなどとも呼ばれる.BLPは,欧米では数多く報告されているが,本邦での報告は比較的少ない.中高年の女性に多く,血便を契機に発見されることが多いが,無症状の場合も少なくない2)3)

参考文献

1)武田純,藤井茂彦,冨田茂樹,他.良性リンパ濾胞性ポリープ(benign lymphoid polyp)─良性リンパ濾胞性ポリポーシス.早期大腸癌 6:417-419, 2002
2)山際裕史,寺田紀彦.直腸の良性リンパ濾胞性ポリープの1例.治療 77:1495-1498, 1995
3)追矢秀人,大川清孝,大平美月,他.内視鏡的にMALTリンパ腫との鑑別に苦慮した多発直腸良性リンパ濾胞性ポリープの1例.消内視鏡 15:1271-1276, 2003
4)田端晃博,清水泰夫,畑山充,他.内視鏡的粘膜切除術を施行した直腸良性リンパ濾胞性ポリープの1例.Gastroenterol Endosc 42:2123-2128, 2000

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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