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文献詳細

雑誌文献

胃と腸53巻8号

2018年07月発行

文献概要

今月の主題 対策型胃内視鏡検診の現状と問題点 主題

金沢市における対策型胃内視鏡検診の現状

著者: 羽柴厚12 鍛治恭介1 大野健次1 魚谷知佳1 山口泰志1 安田健二1

所属機関: 1金沢市医師会 2羽柴クリニック

ページ範囲:P.1100 - P.1110

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要旨●金沢市医師会では,2008年度より胃内視鏡検診を導入した.検診受診率・胃癌発見率は向上し,多数の食道癌も発見した.撮影画像は全例をダブルチェックし,一定条件下でレフリー判定も実施した(金沢市医師会方式).画像評価により質的向上が得られ,生検の妥当性評価で生検の適正性・妥当性が向上した.プロセス指標を開示し検診機関の意識向上を図り,検診機関の平準化を目指した.機器の消毒,生検の条件などを要項で示し,安全性向上を目指した.また,偶発症報告を求めた.萎縮度判定を行いリスク検診の解析を行った.情報管理と読影処理能力向上を目指し,ICTを活用した検診システムの検討を開始した.対策型検診であり,精度管理と安全性は重要である.

参考文献

1)羽柴厚,竹田康男,鍛治恭介.個別検診の現状とあるべき姿 個別検診のあるべき姿─地域医師会の役割.日消がん検診誌 52:56, 2014
2)大野健次,高畠一郎,西村元一,他,多施設胃内視鏡検診における金沢市医師会方式(3次レフリー読影)の検討(ダブルチェックの精度管理について),日消がん検診誌 52:715-722, 2014
3)羽柴厚,竹田康男,鍛治恭介,他.個別検診の現状とあるべき姿─地域医師会の役割.日消がん検診誌 53:607-621, 2015
4)羽柴厚.金沢市における対策型胃内視鏡検診.日本消化器がん検診学会対策型検診のための胃内視鏡検診マニュアル作成委員会(編).対策型検診のための胃内視鏡検診マニュアル.南江堂,pp 97-102, 2017
5)細川治,草野健.胃内視鏡検診手順.日本消化器がん検診学会胃内視鏡標準化研究会(編).胃内視鏡検診マニュアル,医学書院,pp 2-24, 2010
6)佐藤公,田中達郎,竜田正晴.感染に対する安全対策.日本消化器内視鏡学会卒後教育委員会(編).消化器内視鏡ハンドブック.日本メディカルセンター,pp 50-57, 2012
7)鍛治恭介,羽柴厚,竹田康男.胃がん検診におけるH. pylori感染胃炎の取り扱い.胃内視鏡検診における萎縮度判定の精度評価.日消がん検診誌 52:166, 2014

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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