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文献詳細

雑誌文献

胃と腸53巻8号

2018年07月発行

今月の主題 対策型胃内視鏡検診の現状と問題点

主題

対策型胃内視鏡検診における観察撮影法─経鼻内視鏡

著者: 外山雄三1 長浜隆司1 西澤秀光1 宇賀治良平1 松村祐志1 山本栄篤1 浅原新吾1

所属機関: 1千葉徳洲会病院消化器内科

ページ範囲:P.1121 - P.1130

文献概要

要旨●本稿では対策型胃内視鏡検診における経鼻内視鏡での前処置を含めた観察方法とポイントについて概説した.経鼻内視鏡での鼻腔の決定・ルートと前処置では,偶発症のリスクを下げ受診者の負担を減らすよう,愛護的な操作を常に意識する.経鼻内視鏡を含め内視鏡検査の目的は,病変を見落とさないように適正な空気量で胃全体を網羅することが大切である.撮影枚数は,少ないと網羅性に欠け,多すぎてもダブルチェックに手間取るため,30〜40枚が適当である.特に観察・撮影時のポイントでは空気量を調整し,動的観察や観察しづらい部位を認識しながら検査を行うことが重要である.

参考文献

1)国立がん研究センターがん予防・検診研究センター.有効性評価に基づく胃がん検診ガイドライン2014年度版.2015
2)日本消化器がん検診学会対策型検診のための胃内視鏡検診マニュアル作成委員会(編).対策型検診のための胃内視鏡検診マニュアル.南江堂,2017
3)蘇原廣明,山下由紀子,八木茂,他.偽陰性率からみた多施設内視鏡胃がん個別検診の適切な撮影枚数の検討.日消がん検診誌 48:355-361, 2010
4)Muto M, Minashi K, Yano T, et al. Early detection of superficial squamous cell carcinoma in the head and neck region and esophagus by narrow band imaging:a multi center randomized controlled trial. J Clin Oncol 28:1566-1572, 2010
5)横山顕,大森泰.食道癌扁平上皮癌のハイリスクグループ.日消誌 110:1745-1752, 2013
6)長浜隆司.経鼻内視鏡によるスクリーニング─私はこうしている.胃と腸 47:967-971, 2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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