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文献詳細

雑誌文献

胃と腸53巻9号

2018年08月発行

文献概要

今月の主題 消化管画像の成り立ちを知る 主題

消化管病変における超音波内視鏡画像の成り立ち

著者: 赤星和也1 久保川賢1 大屋正文2 森俊明3

所属機関: 1飯塚病院消化器内科 2飯塚病院病理科 3飯塚病院中央検査部

ページ範囲:P.1298 - P.1311

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要旨●消化管病変の超音波内視鏡画像の成り立ちを超音波学の理論に基づき概説した.超音波内視鏡画像はプローブで電気的に短時間の超音波を発生させ,これを生体内に入射し,生体内の多数の境界面で反射,散乱,屈折なども含むすべての反射現象を経て戻ってきた超音波を受信し,再び電気信号に変換して作成されている.したがって超音波内視鏡画像はさまざまな反射現象によって生じるアーチファクトが多く含まれている.臨床現場において超音波内視鏡検査の診断能を高めるためには,観察される超音波画像が消化管壁内に入射された超音波のどのような現象を反映しているのかを超音波学的に正しく解釈することが重要である.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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