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文献概要
今月の主題 胃・十二指腸内視鏡拡大観察の基本と最新知見 序説
拡大内視鏡で鑑別してほしい胃・十二指腸の上皮性粘膜内病変
著者: 九嶋亮治1
所属機関: 1滋賀医科大学臨床検査医学講座(附属病院病理診断科)
ページ範囲:P.165 - P.170
文献購入ページに移動はじめに
日本消化管学会,日本消化器内視鏡学会,日本胃癌学会3学会合同の診断体系である早期胃癌診断の単純化アルゴリズム(magnifying endoscopy simple diagnostic algorithm for early gastric cancer ; MESDA-G)によれば,早期胃癌疑いの病変について“DL(demarcation line)の有無”と“IMVP(irregular microvascular pattern)and/or IMSP(irregular microsurface pattern)の有無”の組み合わせで診断がなされる1)(Fig.1).病理医は小さな生検組織内で“細胞異型and/or構造異型の有無”のみならず“領域性/フロントの有無”を重視して腫瘍性病変とその良悪性を診断してきた.一方,“浸潤の有無”が本邦以外の消化管病理では重要視されている(Fig.2).
本稿では拡大内視鏡検査で観察してほしい胃・十二指腸の上皮性粘膜内病変を,表面性状に注目し,上皮系統別かつアトラス的に提示することで序説としたい.
日本消化管学会,日本消化器内視鏡学会,日本胃癌学会3学会合同の診断体系である早期胃癌診断の単純化アルゴリズム(magnifying endoscopy simple diagnostic algorithm for early gastric cancer ; MESDA-G)によれば,早期胃癌疑いの病変について“DL(demarcation line)の有無”と“IMVP(irregular microvascular pattern)and/or IMSP(irregular microsurface pattern)の有無”の組み合わせで診断がなされる1)(Fig.1).病理医は小さな生検組織内で“細胞異型and/or構造異型の有無”のみならず“領域性/フロントの有無”を重視して腫瘍性病変とその良悪性を診断してきた.一方,“浸潤の有無”が本邦以外の消化管病理では重要視されている(Fig.2).
本稿では拡大内視鏡検査で観察してほしい胃・十二指腸の上皮性粘膜内病変を,表面性状に注目し,上皮系統別かつアトラス的に提示することで序説としたい.
参考文献
1)Muto M, Yao K, Kaise M, et al. Magnifying endoscopy simple diagnostic algorithm for early gastric cancer(MESDA-G). Dig Endosc 28:379-393, 2016
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