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増刊号 消化管疾患の分類2019—使い方,使われ方 胃 胃炎
機能性ディスペプシア(FD)のローマ基準〔Rome Classification of Functional Dyspepsia〕
著者: 本郷道夫1
所属機関: 1公立黒川病院
ページ範囲:P.626 - P.627
文献購入ページに移動機能性ディスペプシア(functional dyspepsia ; FD)は上部消化管由来と考えられる症状があり,症状の原因となりうる器質的病変あるいは生化学的異常がないもので,従来“慢性胃炎に伴う上腹部愁訴”と呼ばれたもので,保険病名としての“慢性胃炎”とほぼ同一の概念である.日本消化器病学会が定めた診断基準1)はRome III2)に準拠するもので,食後に症状が増強するものを食後愁訴症候群(post-prandial distress syndrome ; PDS)と,食事とは関係なく心窩部痛が出現する心窩部痛症候群(epigastric pain syndrome ; EPS)とに分けられる.最新の国際基準であるRome IV3)では,記述に若干の修正が加わったが,基本的にRome III診断基準とほぼ同一である(Table 1).
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