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今月の主題 潰瘍性大腸炎関連腫瘍—診断・治療の現状と課題 主題
潰瘍性大腸炎関連腫瘍に対する内視鏡治療—私はこう考える
著者: 林宏行1 小金井一隆2
所属機関: 1横浜市立市民病院病理診断科 2横浜市立市民病院炎症性腸疾患(IBD)科
ページ範囲:P.180 - P.182
文献購入ページに移動潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis ; UC)関連腫瘍の中でも,粘膜内にとどまる初期病変の組織診断は難しく,その診断における問題点については以前に本誌で述べさせていただいた1).一般に消化管の粘膜内病変は内視鏡治療の適応と考えられるが,UC関連腫瘍に対する症例はまだ十分な症例数がなく,経験豊富な内視鏡医・病理医も少ないのが現状である2).
筆者は炎症性腸疾患(inflammatory bowel disease ; IBD)外科をメインにしている病院の病理医なので内視鏡治療例の組織診断は少数しか経験していないが,UC関連腫瘍は多発することが多く,組織診断が難しいことも踏まえ,安易に内視鏡治療の適応を拡大すべきではないと考える.一方で,大腸全摘を行わずにすむメリットは,特に寛解を維持できている患者にとって大きく,内視鏡治療を行う場合に予測される病理医の対応を主に考えてみる.
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