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文献詳細

雑誌文献

胃と腸55巻3号

2020年03月発行

文献概要

今月の主題 いま知っておきたい食道良性疾患 主題

—食道良性腫瘍および腫瘍様病変の診断—食道黄色腫

著者: 都宮美華1 有馬美和子1 剛﨑有加1 石川文隆2 神田浩明2 井下尚子3

所属機関: 1埼玉県立がんセンター内視鏡科 2埼玉県立がんセンター病理診断科 3東京都健康長寿医療センター病理診断科

ページ範囲:P.287 - P.289

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疾患の概念
 食道黄色腫(xanthoma)は,食道上皮下乳頭内に泡沫細胞(foam cell)が沈着する非上皮性腫瘍様病変である.1984年にRemmeleら1)が初めて報告し,その後の報告では食道黄色腫の頻度は極めてまれとされていたが,2008年に有馬ら2)は上部消化管内視鏡検査施行例中0.46%の頻度であったと報告している.
 病理組織像は粘膜固有層に炎症細胞浸潤と線維化を伴い,上皮下乳頭内に泡沫細胞が充満し,乳頭の拡張がみられることが特徴である.

参考文献

1)Remmele W, Engelsing B. Lipid island of the esophagus. Case report. Endoscopy 16:240-241, 1984
2)有馬美和子,多田正弘.食道黄色腫の2例.胃と腸 43:317-320, 2008
3)Herrera-Goepfert R, Lizano-Soberón M, Garacia-Perales M. Verruciform xanthoma of the esophagus. Hum Pathol 34:814-815, 2003
4)Salamanca J, Alemany I, Sosa G, et al. Esophageal verruciform xanthoma following radiotherapy. Gastroenterol Hepatol 35:317-320, 2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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