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文献詳細

雑誌文献

胃と腸55巻4号

2020年04月発行

文献概要

今月の主題 内視鏡医も知っておくべき病理診断リファレンス—上部消化管腫瘍 主題アトラス

食道:悪性黒色腫

著者: 河内洋1 中野薫1

所属機関: 1がん研究会有明病院臨床病理センター病理部

ページ範囲:P.387 - P.389

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概念・定義
 食道悪性黒色腫は主に食道扁平上皮領域に発生し,メラノサイトの性格を有する腫瘍細胞の増生から成る悪性非上皮性腫瘍である1).食道扁平上皮内に散在するメラノサイトを起源とする説がある2)3).重層扁平上皮基底側における上皮内黒色腫(melanoma in situ)から,上皮下に浸潤を示し腫瘤を形成する浸潤性黒色腫へと進展する.メラニン産生が著明なものを色素性悪性黒色腫,メラニン産生に乏しいものを無色素性悪性黒色腫と呼ぶ.

参考文献

1)日本食道学会(編).臨床・病理 食道癌取扱い規約,第11版.金原出版,2015
2)Ohashi K, Kato Y, Kanno J, et al. Melanocytes and melanosis of the oesophagus in Japanese subjects—analysis of factors effecting their increase. Virchows Arch A Pathol Anat Histopathol 417:137-143, 1990
3)小池盛雄.食道メラノーシス.胃と腸 31:423, 1996

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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