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増刊号 消化管腫瘍の内視鏡診断2020 主題
—胃腫瘍性病変の内視鏡診断—胃ポリープ/腫瘍様病変の診断
著者: 入口陽介1 小田丈二1 水谷勝12 冨野泰弘1 山里哲郎12 依光展和1 園田隆賀1 岸大輔1 橋本真紀子1 中河原亜希子1 霧生信明1 並木伸3 長濱正亞4 山村彰彦5 細井董三1
所属機関: 1東京都がん検診センター消化器内科 2荏原病院消化器内科 3東京都立多摩総合医療センター消化器内科 4昭和大学藤が丘病院消化器内科 5東京都がん検診センター検査科
ページ範囲:P.603 - P.611
文献購入ページに移動・ポリープの内視鏡診断は,典型例の内視鏡所見と病理組織像を対比して理解しておくことが必要である.
・通常内視鏡観察では発生部位と背景粘膜,肉眼形態と表面性状から診断し,さらに拡大内視鏡観察では腺窩,窩間部などの表面構造の観察を追加し,病理組織学的特徴を推測して診断を行う.
・頻度が高いポリープとしては,萎縮のない胃底腺粘膜でH. pylori未感染者にみられる胃底腺ポリープと,主にH. pylori感染者にみられる過形成性ポリープがある.
・胃ポリープは,発赤調でびらんや過形成性変化を伴うことが多いため,胃過形成性ポリープの内視鏡像と病理組織学的特徴を十分に理解し,若年性ポリープ,炎症性線維性ポリープ,粘膜下異所性胃腺などの典型例との相違点を熟知しておくことが,正確な内視鏡診断に必要である.
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