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文献概要
増刊号 消化管腫瘍の内視鏡診断2020 主題
—大腸腫瘍性病変の内視鏡診断—上皮性腫瘍の診断—通常観察から超拡大観察まで
著者: 斎藤彰一1 松野高久1 池之山洋平1 中尾栄祐1 土方一範1 鈴木桂悟1 光吉優貴1 屋嘉比聖一1 城間翔1 安江千尋1 井出大資1 千野晶子1 河内洋2
所属機関: 1がん研究会有明病院下部消化管内科 2がん研究会有明病院病理部
ページ範囲:P.671 - P.682
文献購入ページに移動・病変の十分な水洗と粘液除去を行う(その際に腸管洗浄剤もしくは60℃前後のお湯を用いることで粘液が除かれて,視認性が上がる).
・水洗時には病変部からの出血に気をつける(特にSM深部浸潤癌).
・腸管内での送気・脱気を繰り返し,正常周囲粘膜の性状,病変部の伸展性について観察する.
・病変内部での隆起,陥凹の有無について観察する.
・NBI拡大観察で,血管走行と表面構造について観察する.
・NBI拡大観察で異型が強いと考えられる部位のpit pattern観察を行って,最終の術前診断を行う.
・pit pattern観察で治療適応の判断が難しい場合はendocytoscopyにより表層部から観察を行って,腺管の構造異型,細胞異型の観察やEUSによる深達度診断も併用する.
・NET G1では非上皮性腫瘍との鑑別および10mm前後の大きな病変では固有筋層との関係について観察を行う.
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