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今月の主題 Barrett食道腺癌の内視鏡診断と治療2021 トピックス
EMR/ESD後のBarrett粘膜に対する内視鏡治療—RFA—カナダでの現状
著者: 岩谷勇吾12 島村勇人23 本田寛和2 小林亮介2 六車直樹24
所属機関: 1信州大学医学部内科学第二講座 2 3昭和大学江東豊洲病院消化器センター 4徳島大学大学院医歯薬学研究部消化器内科学
ページ範囲:P.235 - P.238
文献購入ページに移動本邦と欧米における,Barrett食道癌に対する内視鏡治療の最大の相違は,その目標とするゴールが異なることである.本邦では癌に対し内視鏡的粘膜下層剝離術(endoscopic submucosal dissection;ESD)による病変の一括切除を行った後に慎重な経過観察を行うが,欧米においてはまず癌を内視鏡的粘膜切除術(endoscopic mucosal resection;EMR)やESDで切除した後,残存するBarrett粘膜に対してラジオ波焼灼術(radiofrequency ablation;RFA)やcryotherapyに代表される焼灼療法(ablative therapy)を行い,Barrett粘膜そのものを根絶し,扁平上皮に置換させることが最終目標となっている(Fig.1).
本稿では筆者らが臨床留学した北米最大のBarrett食道センターの一つであるカナダのトロント大学セントマイケルズ病院における経験をもとに,欧米のBarrett食道に対するRFA治療につき概説する.
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