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文献詳細

雑誌文献

胃と腸56巻3号

2021年03月発行

文献概要

今月の主題 内視鏡医も知っておくべき病理診断リファレンス—下部消化管腫瘍 主題アトラス

肛門:尖圭コンジローマ

著者: 海崎泰治1

所属機関: 1福井県立病院病理診断科

ページ範囲:P.334 - P.335

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概念・定義
 尖圭コンジローマ(condyloma acuminatum)は,ヒトパピローマウイルス(human papilloma virus;HPV)感染による重層扁平上皮の良性乳頭状増殖性病変で,外陰部,腟などに発生する病変と同様のものである.low risk HPVが発生に関与し,その多くが6型および11型である.性感染症の一種で,尖圭コンジローマ発症のリスクとして活発な性活動,免疫抑制状態(糖尿病,ステロイドなどの内服,妊娠),HIV(human immunodeficiency virus)感染などが挙げられる1).尖圭コンジローマ自体は悪性化することはないが,HIV感染患者ではまれに悪性化が認められる.

参考文献

1)Lam AK. Anal condyloma. In WHO Classification of Tumours Editorial Board(eds). WHO Classification of Tumours, Digestive System Tumours, 5th ed. IARC press, Lyon, pp 200-201, 2019
2)上田渉,大川清孝,焦光裕,他.肛門管尖圭コンジローマ.胃と腸 52:824-826, 2017
3)Albuquerque A, Rios E, Dias CC, et al. p16 immunostaining in histological grading of anal squamous intraepithelial lesions:a systematic review and meta-analysis. Mod Pathol 31:1026-1035, 2018

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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