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文献詳細

雑誌文献

胃と腸56巻4号

2021年04月発行

今月の主題 消化管疾患AI診断の現状

序説

消化管疾患のAI診断の現状

著者: 平澤大1

所属機関: 1仙台厚生病院消化器内科

ページ範囲:P.387 - P.388

文献概要

 “AI(artificial intelligence)”という言葉が巷にあふれている.AIはわれわれの仕事をサポートしてくれる頼もしい味方なのか,それともわれわれの仕事を奪ったり,映画「ターミネーター」のように将来われわれの敵になったりする存在なのか,興味が尽きない.昨今のAIブームは画期的な機械学習の手法が確立され,飛躍的にAIの性能が向上したことに起因する.ただ,現在のステージに到達するまでに,AIの歩んだ歴史も興隆と収束の波を繰り返した.
 第1次AIブーム:AIという言葉が登場したのは1956年のダートマス会議と言われている.その後,1960年代にコンピュータプログラミングにより“推論”や“探索”を行うことができるようになり,第1次AIブームが到来する.単純な定理の証明や,迷路を解く,オセロをするなどの作業が可能になり,世間を驚かせた.当時も現在のように機械の知性が人間を上回る期待もあったであろう.しかし現実は,単純なルールに則った問題は解決できても,実生活にあるさまざまな要因が複雑に絡み合った課題を解くことはできず,1970年代には冬の時代(AI技術が停滞する時代)が到来する.

参考文献

1)田尻久雄.AIを活用した内視鏡研究の動向と今後の展望.日内会誌 109:1720-1731, 2020
2)厚生労働省医政局医事課長.人工知能(AI)を用いた診断,治療等の支援を行うプログラムの利用と医師法第17条の規定との関係について.https://www.pmda.go.jp/files/000227450.pdf(2021年2月23日閲覧)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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