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文献詳細

雑誌文献

胃と腸56巻4号

2021年04月発行

文献概要

今月の主題 消化管疾患AI診断の現状 ノート

消化管疾患におけるAI診断開発

著者: 神田大和1 谷口勝義1 北村誠1 合渡大和1 片山美穂2

所属機関: 1オリンパスメディカルシステムズ株式会社先進画像システム技術 2オリンパスメディカルシステムズ株式会社医療イメージングシステム製品開発

ページ範囲:P.481 - P.484

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要旨●人口の高齢化を背景とした癌の罹患数・死亡数の増加や,医療費の増大,慢性的な医師不足などが問題視されている.これに対し,オリンパスは内視鏡の開発を通じて,早期診断,低侵襲治療という価値を提供し続け,近年はAI技術の活用も検討している.病変の発見や鑑別を支援するCADはその一つである.筆者らは内視鏡CADの課題として,“内視鏡操作に違和感を与えない1モニタ仕様”,“さまざまな撮影環境下での性能確保”,“ユーザビリティを考慮したシステム連携”を重視し,これを考慮した大腸内視鏡CADを開発した.また,今後の多臓器展開に向け,自社AI技術開発に加え,AI技術に強みを持つ研究機関・企業との研究開発や,プラットフォームの構築も進めている.

参考文献

1)Bray F, Ferlay J, Soerjomataram I, et al. Global cancer statistics 2018:GLOBOCAN estimates of incidence and mortality worldwide for 36 cancers in 185 countries. CA Cancer J Clin 68:394-424, 2018
2)健康保険組合連合会.2025年度に向けた国民医療費等の推計.2017
3)日本病院会.2019年度 勤務医不足と医師の働き方に関するアンケート調査報告書.2019
4)Gray M. Value based healthcare. BMJ 356:j437, 2017
5)オリンパスグループ企業情報サイト.数字で知るオリンパス.https://www.olympus.co.jp/company/profile/facts-figures/?page=company(2021年1月27日閲覧)
6)Hinton GE, Osindero S, Teh YW. A fast learning algorithm for deep belief nets. Neural Comput 18:1527-1554, 2006
7)van Rijn JC, Reitsma JB, Stoker J, et al. Polyp miss rate determined by tandem colonoscopy:a systematic review. Am J Gastroenterol 101:343-350, 2006
8)大腸癌研究会.大腸癌治療ガイドライン医師用2019年版.2019
9)オリンパスグループ企業情報サイト.ニュースリリース2020年10月09日.https://www.olympus.co.jp/news/2020/nr01856.html(2021年1月27日閲覧)
10)オリンパスグループ企業情報サイト.ニュースリリース2020年04月23日.https://www.olympus.co.jp/news/2020/nr01636.html(2021年1月27日閲覧)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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