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文献詳細

雑誌文献

胃と腸56巻4号

2021年04月発行

文献概要

今月の主題 消化管疾患AI診断の現状 ノート

大腸癌組織画像におけるAI活用の実際

著者: 高松学1

所属機関: 1公益財団法人がん研究会がん研究所病理部

ページ範囲:P.495 - P.499

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要旨●病理分野におけるAIの活用は,単なる組織型の分類にとどまらず,治療方針決定に寄与するものへ変化しつつある.大腸においても,ニューラルネットワークや他の機械学習の手法により,病理組織画像の分類や予後に影響を与えうる腫瘍形態の推測,さらには大腸T1癌のリンパ節転移を予測するモデルを作成することができるようになった.従来の組織学的評価法ではこれらを再現性高く予測することは難しいが,より客観的な教師データに基づいたAI開発により,その再現性や精度を向上させていくことが可能となる.本稿では,大腸癌におけるAI活用の手法とその具体例を紹介し,臨床応用する際の留意点について考察する.

参考文献

1)Ueno H, Hase K, Hashiguchi Y, et al. Novel risk factors for lymph node metastasis in early invasive colorectal cancer:a multi-institution pathology review. J Gastroenterol 49:1314-1323, 2014
2)Takamatsu M, Yamamoto N, Kawachi H, et al. Prediction of early colorectal cancer metastasis by machine learning using digital slide images. Comput Methods Programs Biomed 178:155-161, 2019
3)大腸癌研究会(編),大腸癌取扱い規約,第9版.金原出版,2018
4)Ueno H, Hashiguchi Y, Kajiwara Y, et al. Proposed objective criteria for “grade 3” in early invasive colorectal cancer. Am J Clin Pathol 134:312-322, 2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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