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文献詳細

雑誌文献

胃と腸56巻5号

2021年05月発行

文献概要

増刊号 消化管診断・治療手技のすべて2021 食道 診断

超拡大内視鏡

著者: 郷田憲一1 入澤篤志1

所属機関: 1獨協医科大学医学部内科学(消化器)講座

ページ範囲:P.562 - P.562

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 超拡大内視鏡(Endocyto)は最大倍率520倍の拡大機能を有し,内視鏡施行中に生体内でHE染色を施した病理組織像に匹敵する細胞レベルの内視鏡像が得られる.その観察に際し,食道上皮の細胞核・細胞質を染色する必要があり1),焦点距離が極めて近いため,スコープの先端を食道表面に接触させて観察する.
 染色液として,0.05%クリスタルバイオレット(crystal violet ; CV)と1%メチレンブルー(methylene blue ; MB)の混合液1)または1% MB単独が使用されている.しかし,海外においてCVとMBの発癌性を指摘する報告があり,CVに関しては本邦での製造が中止された.このような状況を鑑み,食道扁平上皮癌に対するEndocytoにトルイジンブルー染色を用いている施設もある2)

参考文献

1)Shimamura Y, Inoue H, Rodriguez de Santiago E, et al. Diagnostic yield of fourth-generation endocytoscopy for esophageal squamous lesions using a modified endocytoscopic classification. Dig Endosc 2020[Epub ahead of print]
2)Kumagai Y, Takubo K, Kawada K, et al. Diagnosis using deep-learning artificial intelligence based on the endocytoscopic observation of the esophagus. Esophagus 16:180-187, 2019
3)Shimamura Y, Goda K, Hirooka S, et al. Observation of bilobed nucleus sign by endocytoscopy in eosinophilic esophagitis. Gastrointest Endosc 93:259-260, 2021

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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