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増刊号 消化管診断・治療手技のすべて2021 胃 診断
木村・竹本分類
著者: 赤松泰次1
所属機関: 1長野県立信州医療センター内視鏡センター
ページ範囲:P.594 - P.595
文献購入ページに移動 木村・竹本分類1)は1969年に報告された内視鏡所見による胃粘膜萎縮境界の分類である(Fig.1).胃粘膜の色調,高さ(段差),血管透見像により胃底腺と幽門腺(正確には偽幽門腺化生)の境界を判定し,その境界が生検組織所見やコンゴーレッド染色像とほぼ一致することを証明している.加えて,この萎縮境界が胃体部の小彎から前後壁,さらに大彎に拡がるに従って胃酸分泌能が低下すると述べられている.したがって,この萎縮境界の分類は,内視鏡所見による胃粘膜萎縮の程度を表す指標となっている.
参考文献
1)Kimura K, Takemoto T. An endoscopic recognition of the atrophic border and its significance in chronic gastritis. Endoscopy 1:87-97, 1969
2)中島滋美,榊信廣,服部隆則.組織学的胃炎のtopographyと内視鏡所見.Helicobacter Res 13:74-81, 2009
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