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文献詳細

雑誌文献

胃と腸56巻5号

2021年05月発行

文献概要

増刊号 消化管診断・治療手技のすべて2021 胃 診断

色素内視鏡(インジゴカルミン)

著者: 小澤俊文1

所属機関: 1総合犬山中央病院消化器内科

ページ範囲:P.606 - P.606

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 色素内視鏡において,本法インジゴカルミン(indigo carmine ; IC)撒布はコントラスト法に分類される.染色法(メチレンブルー染色やクリスタルバイオレット染色)や反応法(ヨード染色やコンゴーレッド染色)と異なり,短時間で容易に再検が可能である.原理としては色素の溜まりやはじきを利用することで凹凸を強調する.これにより,①病変の形態,②病変の範囲/拡がり,③皺襞集中の有無,④萎縮の程度などが強調され視認しやすくなる(Fig.1).検査用ICは1アンプルに20mg/5ml(0.4%)含まれている.当院では0.15〜0.2%程度に希釈して使用している.症例(病変)によっては薄く,あるいは濃くする場合もある.
 使用方法は,小病変であれば鉗子口から空気を含めたシリンジで5mlほど直接注入/撒布するが,広範な病変(腫瘍,炎症)では撒布チューブを用いて色素を撒く.撒布前に病変をよく洗浄し,粘液を洗い落とす必要がある(Fig.2).また,病変に直接撒布すると予期せぬ出血を来す場合があるため,重力の方向を勘案しながら対象病変上流側の健常粘膜に撒くことがコツである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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