文献詳細
文献概要
増刊号 消化管診断・治療手技のすべて2021 胃 治療
PTEG
著者: 大石英人1
所属機関: 1村山医療センター外科
ページ範囲:P.657 - P.657
文献購入ページに移動 経皮経食道胃管挿入術(PTEG,ピーテグ)は経皮内視鏡的胃瘻造設術(percutaneous endoscopic gastrostomy ; PEG)の実施が不能もしくは困難な症例に対し考案・開発された代替法である.同術式は,非破裂型穿刺用バルーン(rupture-free balloon ; RFB)を用いた超音波下穿刺による頸部食道瘻造設術と,造設された頸部食道瘻からのX線透視下のチューブ挿入留置術を組み合わせた,簡便かつ安全で低侵襲な消化管のIVR(interventional radiology)手技である.
経鼻的にRFBを頸部食道内へ挿入し拡張させ食道内腔を確保後,体表より超音波プローブでRFBを圧迫することにより,頸部食道の前方に位置する臓器を左右に移動させ穿刺可能な経路を確保し,超音波下に頸部食道内のRFBを外筒付き穿刺針で穿刺する(Fig.1).次に,穿刺針外筒を介してガイドワイヤーをRFB内へ挿入留置し,X線透視下にガイドワイヤーの先端を食道内腔にリリース後,シース付きのダイレーターをガイドワイヤーに通し刺入部を拡張しシースを留置する.シースを介して留置チューブを食道内へ挿入し,X線透視下にチューブ先端を目的とする臓器まで誘導し留置する(Fig.2).
経鼻的にRFBを頸部食道内へ挿入し拡張させ食道内腔を確保後,体表より超音波プローブでRFBを圧迫することにより,頸部食道の前方に位置する臓器を左右に移動させ穿刺可能な経路を確保し,超音波下に頸部食道内のRFBを外筒付き穿刺針で穿刺する(Fig.1).次に,穿刺針外筒を介してガイドワイヤーをRFB内へ挿入留置し,X線透視下にガイドワイヤーの先端を食道内腔にリリース後,シース付きのダイレーターをガイドワイヤーに通し刺入部を拡張しシースを留置する.シースを介して留置チューブを食道内へ挿入し,X線透視下にチューブ先端を目的とする臓器まで誘導し留置する(Fig.2).
参考文献
1)大石英人,進藤廣成,城谷典保,他.経皮経食道胃管挿入術(PTEG:ピーテグ)—その開発と実際.IVR 16:149-155, 2001
2)Oishi H, Shindo H, Shirotani N, et al. A non surgical technique to create an esophagostomy for difficult cases of percutaneous endoscopic gastrostomy. Surg Endosc 17:1224-1227, 2003
3)亀岡信悟(監),大石英人(編).経皮経食道胃管挿入術—適応から手技・管理の実際まで.永井書店,2008
掲載誌情報