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文献詳細

雑誌文献

胃と腸56巻5号

2021年05月発行

増刊号 消化管診断・治療手技のすべて2021

小腸 診断

ダブルバルーン内視鏡(DBE)

著者: 矢野智則1 山本博徳1

所属機関: 1自治医科大学消化器内科

ページ範囲:P.690 - P.691

文献概要

原理と操作手順
 小腸は胃と大腸の間をなす細長い臓器で,十二指腸,空腸,回腸の3つの部位から成っている.このうち空腸・回腸は腹腔内でほとんど固定されていないため,通常の内視鏡では手元の操作が手前の屈曲した腸管の伸縮に費やされてしまい,スコープ先端に伝わらない.ダブルバルーン小腸内視鏡(double-balloon enteroscopy ; DBE)では,バルーン付きオーバーチューブで手前の腸管が曲がっていても伸びないように把持できるため,手元の操作がスコープ先端まで伝わり,深部小腸でも操作性が維持される.
 実際の操作手順としては,可能な限りスコープを進めたところでスコープ先端のバルーンを拡張して腸管を把持し,オーバーチューブ先端バルーンを虚脱させてオーバーチューブを進める.オーバーチューブを進めたら両方のバルーンを拡張した状態で全体を引き戻すことで,オーバーチューブ上に腸管を畳み込んで短縮し,形状を単純化できる.この一連の操作を繰り返して挿入していく.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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