文献詳細
増刊号 消化管診断・治療手技のすべて2021
小腸 治療
文献概要
スコープの鉗子口径が2.8mm以上あればクリッピングが可能である.腸管の屈曲が強く,治療に難渋する場合はスコープの特性を大いに利用すべきである.通常内視鏡では空気量の調節,体位変換,用手圧迫を利用するが,バルーン内視鏡に関しては,それ以外にオーバーチューブを再挿入して短縮し直す,あるいはオーバーチューブをやや抜いて,スコープを押し込むなど,スコープとオーバーチューブとの相対的位置関係を変化させることによって手技の難易度を軽減することもできる1).また,フードの装着は必須で,かつ少し長めに出しているほうがひだを押さえ込んで視野を確保できる.
参考文献
1)松田知己,伊藤聡司,中堀昌人.手技の解説—バルーン内視鏡検査のコツと工夫.日本消化器内視鏡学会誌 62:1496-1506, 2020
2)Yano T, Yamamoto H, Sunada K, et al. Endoscopic classification of vascular lesions of the small intestine(with videos). Gastrointest Endosc 67:169-172, 2008
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