胃と腸56巻5号

2021年05月発行

増刊号 消化管診断・治療手技のすべて2021

小腸 治療

止血術（薬剤局注）

著者： 岡志郎¹ 田中信治²

所属機関： ¹広島大学病院消化器・代謝内科 ²広島大学大学院医系科学研究科内視鏡医学

ページ範囲：P.703 - P.703

文献概要

　ポリドカノールは，食道静脈瘤の内視鏡治療に使用する硬化剤であるが，静脈瘤以外の消化管出血の止血にも有用である．本稿では小腸血管性病変に対するポリドカノール局注法（polidocanol injection ; PDI）の適応と手技について解説する．

参考文献

1）岡野均，西田博，今村政之，他．上部消化管出血に対する内視鏡的エトキシスクレロール局注法の基礎的検討および臨床的応用について．Gastroenterol Endosc　28：1233-1235, 1986

2）岡志郎，田中信治，壷井章克，他．出血を来す小腸腫瘍性病変の診断と治療—血管性病変を含む非上皮性腫瘍．胃と腸　53：858-867, 2018

3）Igawa A, Oka S, Tanaka S, et al. Polidocanol injection therapy for small-bowel hemangioma by using double-balloon endoscopy. Gastrointest Endosc　84：163-167, 2016