文献詳細
文献概要
増刊号 消化管診断・治療手技のすべて2021 大腸 診断
注腸造影(炎症性疾患の診断)
著者: 池上幸治1 蔵原晃一1
所属機関: 1松山赤十字病院胃腸センター
ページ範囲:P.715 - P.715
文献購入ページに移動炎症性疾患の診断における注腸造影の有用性
大腸における炎症性疾患の診断は内視鏡検査単独で完遂されることが多いが,狭窄合併例(Fig.1,2)や瘻孔形成例に対する内視鏡的アプローチには限界があり,これらの病変の全体像の把握や鑑別診断には注腸造影の併用が有用となる1)2).また,注腸造影は,炎症性病変の部位や分布,管腔の変形や狭窄,結腸紐や周囲臓器との関連などを大腸全域にわたって客観的に評価でき,病変部位を対応させて経時的変化を評価できるなど,内視鏡検査とは異なる特性を有し,相補的な関係にある1)〜3).
大腸における炎症性疾患の診断は内視鏡検査単独で完遂されることが多いが,狭窄合併例(Fig.1,2)や瘻孔形成例に対する内視鏡的アプローチには限界があり,これらの病変の全体像の把握や鑑別診断には注腸造影の併用が有用となる1)2).また,注腸造影は,炎症性病変の部位や分布,管腔の変形や狭窄,結腸紐や周囲臓器との関連などを大腸全域にわたって客観的に評価でき,病変部位を対応させて経時的変化を評価できるなど,内視鏡検査とは異なる特性を有し,相補的な関係にある1)〜3).
参考文献
1)斉藤裕輔,富永素矢,佐々木貴弘,他.狭窄を来す大腸疾患—X線診断を中心に.胃と腸 50:1231-1246, 2015
2)清水誠治,小木曽聖,古賀香代子,他.大腸:注腸X線造影—炎症性疾患を中心に.胃と腸 54:1283-1294, 2019
3)蔵原晃一,川崎啓祐,浦岡尚平,他.美麗な二重造影—私のコツすべて教えます—注腸X線造影検査.胃と腸 52:1128-1135, 2017
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