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文献詳細

雑誌文献

胃と腸56巻5号

2021年05月発行

文献概要

増刊号 消化管診断・治療手技のすべて2021 大腸 治療

ESD(IT-nano)

著者: 斎藤豊1 高丸博之1

所属機関: 1国立がん研究センター中央病院内視鏡科

ページ範囲:P.760 - P.761

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手技の方法とそのコツ:ITナノ円盤なし
1.適応
 大腸ESD(endoscopic submucosal dissection)は,先進医療制度から保険収載を経て日本全国で施行する施設・内視鏡医が急速に増加している1)
 当院では以前から,拡大観察でV型(invasive pattern)pitを呈さない大腸腫瘍のうち,通常,内視鏡的粘膜切除術(endoscopic mucosal resection ; EMR)で一括切除困難な,20mm超の非顆粒型側方発育型腫瘍(LST-NG)および顆粒型LSTのうち,30mm超の結節混合型(LST-G mixed type)ならびに30mm超のIsをESDの適応とし,20mm未満の腫瘍や,30mm未満のLST-Gに対しては外来EMRで基本的に対応している.再度,入院してESDをすることは,時間的にも経済的にも患者負担となると考えるからである.特に1cm以下の直腸NET(neuroendocrine tumor)に対しては外来ESMR-L(endoscopic submucosal resection with a ligation device)あるいはEMR-C(endoscopic mucosal resection with a cap-fitted panendoscope)で対応している.

参考文献

1)Saito Y, Uraoka T, Yamaguchi Y, et al. A prospective, multicenter study of 1111 colorectal endoscopic submucosal dissections(with video). Gastrointest Endosc 72:1217-1225, 2010
2)Saito Y, Sylvia Wu SY, Ego M, et al. Colorectal endoscopic submucosal dissection with use of a bipolar and insulated tip knife. VideoGIE 4:314-318, 2019

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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