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増刊号 消化管診断・治療手技のすべて2021 大腸 治療
ESD(先端系)
著者: 豊永高史1
所属機関: 1神戸大学医学部附属病院光学医療診療部
ページ範囲:P.762 - P.765
文献購入ページに移動大腸は内腔が狭い上に壁が薄く屈曲しているため先端系デバイスが適していると考えられている.先端系にもHookナイフ,TTナイフなど長めのナイフとFlexナイフ,Flushナイフ,B-ナイフ,Dualナイフなど短めのナイフとがある.中でもFlushナイフやDualナイフに代表されるshort needle系は長さや方向の調節が不要で,シース先端で支点を作れることから好まれる傾向にある.また,送水機能の有用性が証明され1),多くのナイフが搭載するようになっている.さらにFlexナイフ,Dualナイフ,FlushナイフBT-S,N-Sはシースを細くすることで吸引・鉗子孔挿通性能を向上させている.
ナイフの先端形状はさまざまであるが,それぞれナイフ先端でも支点を作ることができるように工夫がされて来ている.形状は,引っかかりや切れ味を重視しているか,止血能・放電性能をより重視しているか2),によって違いがある.切開性能に関してはモードの調節でいくらでも対応可能であるが,後者についてはデバイスの形・大きさに依存する.また,適度に滑りのある先端形状の応用力の高さから,筆者はFlushナイフBT-Sを主に使用している.ball tip B-knifeと相似形であるが,B-knifeは先端から放電しないことを意図しており,操作法は異なる.
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