文献詳細
文献概要
増刊号 消化管診断・治療手技のすべて2021 大腸 治療
止血術(止血鉗子)
著者: 吉田直久1 井上健1
所属機関: 1京都府立医科大学大学院医学研究科消化器内科学
ページ範囲:P.770 - P.771
文献購入ページに移動止血鉗子の種類
モノポーラ止血鉗子としてCoagrasper(FD-410LR,有効長1,650mm,開き幅5.0mm,外径2.75mm,オリンパス社製)が2004年に登場し,そして下部用の小さい開き幅のFD-411QR(有効長1,950mm,開き幅4.0mm,外径3.1mm)は2008年に,上部用のより大きな開き幅のFD-412LR(有効長1,650mm,開き幅6.5mm,外径2.75mm)が2014年に市販されている(Fig.1a,b).その特徴は把持部が鋸歯状になっており,組織を滑らずに把持することができ,回転機能により正確なピンポイントの止血が可能である.当院では開きが大きく滑りにくい上部用(FD-410LR)を大腸用として使用している.また,外径2.35mmと細く吸引機能を向上した,開き幅6.0mmの回転可能な止血鉗子としてRaicho 2(カネカ社製)がある(Fig.1c).その他,深部への凝固に配慮したバイポーラ止血鉗子としてHemoStat-Y(開き幅4.0mm or 5.8mm,有効長1,800mm,外径2.6mm,回転機能なし,ペンタックスメディカル社製)もある.
モノポーラ止血鉗子としてCoagrasper(FD-410LR,有効長1,650mm,開き幅5.0mm,外径2.75mm,オリンパス社製)が2004年に登場し,そして下部用の小さい開き幅のFD-411QR(有効長1,950mm,開き幅4.0mm,外径3.1mm)は2008年に,上部用のより大きな開き幅のFD-412LR(有効長1,650mm,開き幅6.5mm,外径2.75mm)が2014年に市販されている(Fig.1a,b).その特徴は把持部が鋸歯状になっており,組織を滑らずに把持することができ,回転機能により正確なピンポイントの止血が可能である.当院では開きが大きく滑りにくい上部用(FD-410LR)を大腸用として使用している.また,外径2.35mmと細く吸引機能を向上した,開き幅6.0mmの回転可能な止血鉗子としてRaicho 2(カネカ社製)がある(Fig.1c).その他,深部への凝固に配慮したバイポーラ止血鉗子としてHemoStat-Y(開き幅4.0mm or 5.8mm,有効長1,800mm,外径2.6mm,回転機能なし,ペンタックスメディカル社製)もある.
参考文献
1)Tanaka S, Kashida H, Saito Y, et al. Japan Gastroenterological Endoscopy Society guidelines for colorectal endoscopic submucosal dissection/endoscopic mucosal resection. Dig Endosc 32:219-239, 2020
2)Yoshida N, Naito Y, Murakami T, et al. Tips for safety in endoscopic submucosal dissection for colorectal tumors. Ann Transl Med 5:185, 2017
3)Yoshida N, Naito Y, Kugai M, et al. Efficient hemostatic method for endoscopic submucosal dissection of colorectal tumors. World J Gastroenterol 16:4180-4186, 2010
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