文献詳細
今月の症例
Helicobacter pylori未感染胃に発生した胃底腺粘膜型胃癌の1例
著者: 岸埜高明1 北村陽子1 金政和之1 田中斉祐1 森康二郎1 福本晃平1 岡本直樹1 島田啓司2 岸本光夫3
所属機関: 1市立奈良病院消化器肝臓病センター・消化器内科 2市立奈良病院消化器肝臓病センター・病理診断科 3京都府立医科大学人体病理学
ページ範囲:P.896 - P.901
文献概要
70歳代,女性.
既往歴
橋本病,乳癌に対する両側乳房切除術(60歳代).
嗜好歴
喫煙歴,飲酒なし.
内服薬
ファモチジン,レボチロキシンNa,エキセメスタン.
病歴
腹部膨満感の原因検索目的にて施行された上部消化管内視鏡検査(esophagogastroduodenoscopy ; EGD)で胃隆起性病変を発見され,生検を1か所施行された(Fig.1).生検病理組織学的診断がGroup 2であったため,生検から3か月後に診断的治療目的で内視鏡的粘膜下層剝離術(endoscopic submucosal dissection ; ESD)を行う方針となった.
掲載誌情報