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文献詳細

雑誌文献

胃と腸56巻7号

2021年06月発行

文献概要

今月の主題 食道胃接合部腺癌の診断2021 主題

食道胃接合部腺癌の深達度診断—X線造影の立場から

著者: 小田丈二1 入口陽介1 水谷勝2 冨野泰弘1 山里哲郎2 依光展和1 園田隆賀3 岸大輔1 清水孝悦1 中河原亜希子1 橋本真紀子1 浦部昭子1 山村彰彦4 細井董三1

所属機関: 1東京都がん検診センター消化器内科 2東京都保健医療公社荏原病院消化器内科 3熊本大学病院消化器内科 4東京都がん検診センター検査科

ページ範囲:P.918 - P.928

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要旨●当センターで経験した食道胃接合部腺癌74例のX線造影像を見直し,深達度診断について検討した.肉眼型別にみると,大きさと深達度とに相関を認める肉眼形態があるため,病変の形状を忠実に表すことが重要である.一方,0-IIc型は大きさと深達度に相関を認めない肉眼形態であるため,厚みと側面変形が得られない場合のX線的深達度診断には難渋する傾向にあった.

参考文献

1)日本食道学会(編).臨床・病理食道癌取扱い規約,第11版.金原出版,2015
2)小山恒男.表在型食道胃接合部癌の取り扱い.胃と腸 52:289-291, 2017
3)高橋宏明,石原立,小平純一,他.食道胃接合部腺癌のリンパ節転移頻度と特徴—多施設共同研究の結果から.胃と腸 52:319-328, 2017
4)竹内学,石原立,小山恒男,他.Barrett食道癌のリンパ節転移頻度と特徴.胃と腸 52:329-338, 2017
5)小田丈二,入口陽介,水谷勝,他.食道胃接合部腺癌のX線診断—早期癌形態を呈した病変の臨床病理学的特徴.胃と腸 44:1128-1143, 2009
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14)入口陽介,小田丈二,水谷勝,他.早期胃癌の診断の基本—X線診断.胃と腸 53:586-596, 2018

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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