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文献詳細

雑誌文献

胃と腸56巻9号

2021年08月発行

文献概要

今月の主題 「胃と腸」式 読影問題集—考える画像診断が身につく 序説

画像診断において心掛けるべきこと

著者: 斉藤裕輔1

所属機関: 1市立旭川病院消化器病センター

ページ範囲:P.1121 - P.1123

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はじめに
 近年の内視鏡機器性能の向上,特に画像強調イメージングや拡大内視鏡画像の高性能化,カプセル・バルーン内視鏡の普及,CT/MR enterography, colonographyなどにより,消化管の画像診断学は急速に進歩した.
 また,病理診断学の進歩とともに,生検組織からもより多くの情報が提供される〔HE染色や特殊染色による確定診断や良悪の鑑別のみでなく,組織や消化液(胃液,腸液)などのサンプル採取も含む〕ようになり,これらが相まって消化管診断学は大きな発展をみせている.画像診断を正しく行うためには,従来の通常内視鏡や超音波内視鏡検査(endoscopic ultrasonography ; EUS),X線造影検査などと,前述した新しい画像診断法や病理組織学的検索について,それぞれの検査法の利点を生かしながらどのように組み合わせて診断を進めていくかがますます重要となっている.本特集号を読み始めていただく前に,画像診断,読影の際の注意点を中心に私見を交えて述べてみたい.

参考文献

1)白壁彦夫,碓井芳樹,根来孝,他.消化管の二重造影法と病変のとらえ方—変形学による比較診断学の展開と効果.胃と腸 21:15-25, 1986
2)渡辺英伸,味岡洋一,太田玉紀,他.炎症性腸疾患の病理学的鑑別診断—大腸病変を中心に.胃と腸 25:659-682, 1990
3)斉藤裕輔,稲場勇平,富永素矢,他.早期消化管癌の深達度診断—基本と進め方.胃と腸 50:485-497, 2015

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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