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文献詳細

雑誌文献

胃と腸56巻9号

2021年08月発行

文献概要

今月の主題 「胃と腸」式 読影問題集—考える画像診断が身につく 読影問題集

胃 Case 5

著者: 今村健太郎1 八尾建史1 二村聡2

所属機関: 1福岡大学筑紫病院内視鏡部 2福岡大学筑紫病院病理部・病理診断科

ページ範囲:P.1160 - P.1166

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臨床情報
70歳代,男性.主訴:なし.既往歴:高血圧症,糖尿病,狭心症,H. pylori(Helicobacter pylori)除菌後.内服歴:ランソプラゾール,ニフェジピン.現病歴:検診の胃X線造影検査で異常を指摘され,前医を受診した.上部消化管内視鏡検査(esophagogastroduodenoscopy ; EGD)を施行され,胃体部に隆起性病変を認め,同部から生検を施行されたがGroup 1(chronic gastritis)の診断であった.同病変の精査,加療目的に当科に紹介され受診となった.当科で胃X線造影検査,EGDを施行した.入院時検査所見:身長170cm,体重58kg.表在リンパ節腫脹なし.腹部は,平坦・軟で圧痛なく,腫瘤を触知せず.入院時検査成績:血清抗H. pylori抗体は3U/mlで陰性と判定した.

参考文献

1)八尾恒良,大串秀明.病理組織構築よりみた深達度診断の問題点.胃と腸 12:1157-1173, 1977
2)八尾恒良,田邉寛,長浜孝,他.胃の陥凹型SM癌の病理組織構築と対比した内視鏡所見—pSM2癌診断のための観察方法と診断限界.胃と腸 43:1109-1125, 2008
3)Nagahama T, Yao K, Imamura K, et al. Diagnostic performance of conventional endoscopy in the identification of submucosal invasion by early gastric cancer:the “non-extension sign” as a simple diagnostic marker. Gastric Cancer 20:304-313, 2017
4)Chuman K, Yao K, Kanemitsu T, et al. Histological architecture of gastric epithelial neoplasias that showed absent microsurface patterns, visualized by magnifying endoscopy with narrow-band imaging. Clin Endosc 54:222-228, 2021
5)八尾建史(著),松井敏幸,岩下明德(監).胃拡大内視鏡.日本メディカルセンター,pp 128-129, 2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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