文献詳細
今月の主題 「胃と腸」式 読影問題集—考える画像診断が身につく
読影問題集
小腸 Case 3
著者: 松田知己1 名和田義高1 遠藤希之2
所属機関: 1仙台厚生病院消化器内科 2仙台厚生病院病理診断・臨床検査科
ページ範囲:P.1202 - P.1207
文献概要
40歳代,男性.主訴は軟便・暗赤色便,腹部重苦感.既往歴は喘息,高脂血症.20XX年に前述の主訴があり近医を受診し,上下部消化管内視鏡検査を受けるも異常を指摘されず,経過観察となった.その後も同様な症状が続いていたが,急激に貧血が進行したため,精査目的で当院に紹介され,入院となった.入院時血液学的検査所見ではRBC 284万/μl,Hb 8.7g/dl,Hct 24.8%と正球性正色素性貧血を認めたが,WBC 8,500/μl,CRP 0.12mg/dlと炎症反応は認めなかった.腹骨盤部造影CTでは,腸間膜リンパ節の軽度の腫大を認めた.入院後,小腸精査目的にてダブルバルーン内視鏡検査を施行し,下部空腸〜上部回腸に病変を認めた.
参考文献
掲載誌情報