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雑誌目次

雑誌文献

胃と腸57巻11号

2022年10月発行

雑誌目次

今月の主題 食道癌診療トピックス2022 序説

食道癌診療トピックス2022

著者: 小山恒男

ページ範囲:P.1357 - P.1357

 近年,食道癌診療の進化はめざましく,外科領域では鏡視下手術のみならず,ロボット手術までもが標準化されつつある.また,化学療法の分野でもニボルマブやイピリムマブ併用の有用性が報告され,速報という形で食道癌診療ガイドラインが刻々と改訂されている.一方,本号の対象である食道表在癌の診療も大きく進化しているが,残された課題も多い.
 内視鏡的粘膜下層剝離術(endoscopic submucosal dissection ; ESD)の開発により,大きな病変も安全に一括切除しうるようになったが,亜全周や全周性ESDでは,術後狭窄という問題が残された.ステロイドの内服や局注療法の開発にて,亜全周性切除後の狭窄はコントロール可能となったが,全周切除後の狭窄予防はまだ十分とは言えない.

主題 食道病理をめぐるトピックス

習慣的喫煙,飲酒歴のない食道表在癌の臨床病理学的特徴—第81回食道色素研究会における多施設共同研究

著者: 立石陽子 ,   福地剛英 ,   平澤欣吾 ,   杉森慎 ,   三井秀昭 ,   奥寺康司 ,   前田慎 ,   稲山嘉明

ページ範囲:P.1359 - P.1366

要旨●第81回食道色素研究会において全国13施設から提示された習慣的喫煙,飲酒歴のない食道表在癌104例110病変と,横浜市立大学附属市民総合医療センターの習慣的喫煙・飲酒歴のある食道表在癌544例767病変を対象として,習慣的喫煙,飲酒歴のない食道表在癌の臨床病理学的特徴を明らかにした.それらの特徴は,①女性に多く,②重複がんは少なく,③多発ヨード不染帯は少なく,④GERDを伴うことが多く,⑤胸部中部食道(Mt)後壁の局在が多く,⑥0-IIa型が多く,⑦病理組織学的に上皮内癌成分が“表層分化型”である病変が多い,ことであった.

食道上皮内腫瘍の臨床病理学的特徴

著者: 新井冨生

ページ範囲:P.1367 - P.1372

要旨●食道上皮内腫瘍は内視鏡的に,①癌の近傍にあり,ヨード染色で淡染を示す病変,②白色光像,NBI像で発見可能だが,ヨード染色で淡〜正染を示す病変,③内視鏡像で発見困難かつヨード染色で正染を示す病変の3種類に大別される.上皮内腫瘍の大部分は①であるが,臨床病理学的に問題となるのは,内視鏡的に発見されるが生検で癌とまで病理診断できない②の病変である.上皮内腫瘍の病理診断には,腫瘍性,良悪性の鑑別が重要であり,具体的には,領域性,細胞異型,細胞の配列に注目して診断する.本稿では,病理診断する際の注目すべき種々の所見を示し,具体的な診断過程を提示した.

低異型度のBarrett食道腫瘍性病変の臨床病理学的検討

著者: 藤島史喜 ,   佐藤聡子 ,   國吉真平 ,   谷地一真 ,   大原祐樹 ,   齊藤真弘 ,   角掛純一 ,   國光敦 ,   谷山裕亮 ,   田中一平 ,   平澤大 ,   小池智幸 ,   正宗淳 ,   亀井尚 ,   鈴木貴

ページ範囲:P.1373 - P.1379

要旨●Barrett食道に関連した異型上皮の定義は明確でなく,良悪性の判断や範囲診断に悩む症例が少なくない.今回,Barrett食道腺癌症例(ESD,手術検体)を低異型度病変に注目して検討したところ,ESD症例においては病変の中心部では明らかな異型を有しているものの,周囲では境界が不明瞭となる症例が多く観察された.しかし,顕著な異型を伴わない腺管のみから成る病変は多くなく,そのような病変では明らかな浸潤性増殖を行うものは認められなかった.粘膜の厚さも重要な因子であり,薄くても癌と判断できる部位もあるが,0-IIb型病変ではmassiveな浸潤性増殖を伴うことはまれと考えられる.一方,病変内での組織の多彩性がみられることから,生検診断の結果については慎重な判断が必要である.

食道扁平上皮癌をめぐるトピックス

超拡大内視鏡診断の有用性

著者: 熊谷洋一 ,   川田研郎 ,   田久保海誉 ,   松山貴俊 ,   石畝亨 ,   豊増嘉高 ,   幡野哲 ,   伊藤徹哉 ,   近範泰 ,   佐藤拓 ,   山本梓 ,   石川博康 ,   杉野葵 ,   熊倉真澄 ,   持木彫人 ,   石田秀行

ページ範囲:P.1380 - P.1387

要旨●超拡大内視鏡(Endocytoscopy ; EC)は細胞レベルまで拡大可能な内視鏡であり,2018年に市販された.筆者らは扁平上皮の診断において効率的に食道癌を識別する3段階のType分類を提案してきた.核密度の上昇と核異型,核の腫大が確認されれば扁平上皮癌であり(Type 3),生検診断を省略可能である.また,食道炎,再生上皮,びらん,白苔など非癌病変でも病理組織所見を反映する特徴的な画像が得られる.これらの特徴的な非癌のEC像を分類に付記することで,さらに効率的に癌を診断することが可能になった.食道に対するEC観察は生検診断の省略が可能である.AIによる自動診断システムは内視鏡医による病理組織学的診断のサポートが可能である.

AI内視鏡診断システムの有用性—当院における食道AI内視鏡診断システムの開発と現状

著者: 谷泰弘 ,   石原立 ,   大久保佑樹 ,   川上裕史 ,   吉井俊輔 ,   七條智聖 ,   金坂卓 ,   竹内洋司 ,   東野晃治 ,   上堂文也 ,   道田知樹 ,   戸叶雅之 ,   加藤勇介 ,   多田智裕

ページ範囲:P.1388 - P.1394

要旨●当院ではAIメディカルサービス社と協力し,食道扁平上皮癌の内視鏡診断におけるAI診断システムの開発に携わってきた.食道扁平上皮癌の拾い上げ,癌/非癌の鑑別および表在癌に対する深達度診断といった,内視鏡診断の各プロセスにおけるAI診断システムを開発し,その有用性を報告してきた.今後も,AI診断システムの臨床応用に向けて,さらなる開発・研究を進めていく方針である.

多発ヨード小不染に対する治療戦略

著者: 飯塚敏郎 ,   門馬久美子 ,   野間絵梨子 ,   森口義亮 ,   南亮悟 ,   立花杏友 ,   大西知子 ,   荒川丈夫 ,   堀口慎一郎

ページ範囲:P.1395 - P.1402

要旨●食道の上皮内腫瘍は,ヨード染色で不染を呈し,画像強調内視鏡検査でbrownish areaと認識できる病変である.しかし,経過観察を行う中でどのような所見が得られれば治療に踏み切るべきかに関して文献を渉猟した限りでは報告はない.今回,自験例10例を対象に検討すると,病変サイズの増大と内部に観察される血管像の変化が治療に踏み切る要因となっていた.特に血管像に関しては,典型的なType B1と診断できる血管像の出現が特徴的な要因であり,それに伴う高密度や配列の不規則性がみられた.こうした所見は病変全体に出現せずとも,病変の一部にみられることで判断ができていた.また微細な変化であるため,白色光観察から拡大観察までの総合的な所見が重要であると考えられた.

全周切除後の狭窄予防法

著者: 門田智裕 ,   砂川弘憲 ,   中條恵一郎 ,   村野竜朗 ,   新村健介 ,   池松弘朗 ,   矢野友規

ページ範囲:P.1404 - P.1412

要旨●内視鏡治療技術の進歩により広範囲な食道表在癌に対して内視鏡粘膜下層剝離術(ESD)が選択されるようになってきている.広範囲な食道表在癌ESD後には,食道狭窄を来すことが知られており,ステロイド局注・内服療法を中心とした狭窄予防法が確立してきている.それに伴い,全周性食道表在癌に対してもESDが選択されるようになり,各施設より全周性食道表在癌に対する狭窄予防法の工夫について報告されている.しかし,依然ESD後の狭窄割合は高く,難治性狭窄となりやすい.したがって,確立された狭窄予防法がないのが現状である.また,ESD後に非治癒となり追加治療を検討する必要がある場合も多いため,ESDの選択には慎重になる必要がある.

食道ESD後の狭窄に対する治療戦略—内視鏡的瘢痕切開術を中心に

著者: 増永哲平 ,   矢作直久 ,   佐々木基 ,   岩田賢太郎 ,   宮崎蔵人 ,   窪澤陽子 ,   水谷真理 ,   高取祐作 ,   松浦倫子 ,   中山敦史 ,   加藤元彦

ページ範囲:P.1413 - P.1417

要旨●食道狭窄部の内視鏡的切開術は,高周波ナイフを使用して狭窄の瘢痕部を切開し開通させる手技で,食道術後吻合部狭窄に対する治療方法として多く報告されてきた.内視鏡的バルーン拡張術に次ぐsecond-line therapyとして位置付けられている.食道内視鏡的粘膜下層切除術後の狭窄に対しても放射状に切開を行うのが基本であるが,これに加えて瘢痕部をすべて取り除くRIC(radial incision and cutting)methodなどの工夫や,本稿で取り上げた局注を行ってから段階的に切開を進める内視鏡的瘢痕切開術などが報告されている.いずれも有効な方法と考えられるが,その報告例はまだ少なく,切開術後の再狭窄の問題や,デバイス選択,手技・手順の最適化など,いまだ課題は多い.今後さらなる症例の集積と検討が待たれる.

化学放射線療法後の局所再発に対する治療戦略—PDT(photodynamic therapy)を中心に

著者: 玉置将司 ,   横山顕礼 ,   武藤学

ページ範囲:P.1418 - P.1424

要旨●化学放射線療法(CRT)は,局所進行食道癌に対する根治的治療の重要な選択肢である.しかし,CRTを受けた患者の30〜40%において局所遺残・再発が認められる.従来,救済治療として外科的切除や内視鏡的切除が行われているが,適応症例が限られている.光線力学的療法(PDT)は,腫瘍親和性光感受性物質を用い,その吸収波長に一致したレーザの照射により生じる光化学反応を利用して腫瘍細胞を破壊する局所治療である.CRT後またはRT後局所遺残・再発食道癌に対する救済治療として,タラポルフィンナトリウムを用いたPDTが2015年から保険適用となっている.本稿では,PDTの適応および実際の手技,治療後の管理について具体例を提示し説明する.

cT1bに対する内視鏡治療+化学放射線療法の有用性

著者: 吉永繁高 ,   牧口茉衣 ,   高丸博之 ,   阿部清一郎 ,   野中哲 ,   鈴木晴久 ,   張萌琳 ,   本間義崇 ,   山本駿 ,   加藤健 ,   井垣浩 ,   大熊加惠 ,   柏原大朗 ,   齋藤潤信 ,   平井悠一郎 ,   橋本大輝 ,   関根茂樹 ,   小田一郎 ,   斎藤豊

ページ範囲:P.1425 - P.1431

要旨●明らかな転移を伴わない粘膜下層への浸潤が疑われるcT1b食道扁平上皮癌に対する内視鏡的切除+化学放射線療法(CRT)の有用性が報告され,今後治療選択の一つとなりうる可能性が示唆されている.当院においても良好な結果であり,現在の食道癌診療ガイドラインで推奨されている治療との比較,断端陰性で切除するための診断・技術的な課題など,さらなる検討が必要ではあるが,粘膜下層への浸潤が疑われるcT1bに対する内視鏡治療+CRTは侵襲性,臓器温存性の点からも妥当性があると考えられる.

食道腺癌をめぐるトピックス

日本食道学会拡大内視鏡分類(JES-BE分類)の有用性

著者: 竹内学 ,   渡辺玄 ,   味岡洋一 ,   高綱将史 ,   土井智裕 ,   夏井大輝 ,   神保遼 ,   永山逸夫 ,   盛田景介 ,   小林雄司 ,   吉川成一

ページ範囲:P.1432 - P.1439

要旨●Barrett食道に対する日本食道学会拡大内視鏡分類(JES-BE分類)の有用性を検討した.背景粘膜はSSBE 5病変,LSBE 4病変で内視鏡像と病理組織像との正確な対比が可能であった平坦部分での関心領域49か所で評価した.簡素化JES-BE分類フローチャートに従い,関心領域における内視鏡診断の診断精度を検討したところ,全体の感度89.2%,特異度100%,正診率91.8%と良好な結果であった.MP(mucosal pattern)とVP(vascular pattern)別ではMPの感度・正診率がVPと比べ約20%高く,表面構造が微小血管構造より診断精度が高く,MPがより重要な所見であると考えられた.また,本分類ではSSBE由来の癌に比べLSBE由来の癌の診断精度は低い傾向にあり,誤診例はMPおよびVPにおけるirregular/regular判定に苦慮した2か所とflat patternの2か所であった.LSBE内にこのような所見を認める場合には,診断精度が最も高い酢酸併用NBI拡大観察が有用となる可能性がある.

ESD後のsurveillanceの有用性と問題点—LSBE由来の腺癌の異時多発癌リスク因子に着目して

著者: 池之山洋平 ,   並河健 ,   吉水祥一 ,   藤崎順子

ページ範囲:P.1441 - P.1448

要旨●背景:本邦ではLSBE由来の腺癌は少なく,内視鏡的粘膜下層剝離術(ESD)後の適切なsurveillanceについては一定の見解を得ていない.適切なESD後治療方針決定のため,LSBE由来の腺癌の治療後異時再発のリスク因子を評価することを目的とした.方法:当院でESDを施行し,2年以上の経過観察が行われたLSBE由来の腺癌14例を対象とした.異時多発癌なし群と異時多発癌あり群に分け,その臨床病理学的特徴の違いについて,比較検討した.結果:対象症例中,4例(28.6%)で異時多発癌を認めた.病変の臨床病理学的特徴については両群間で差はなかった.一方,病変周囲の背景粘膜と異時多発癌の有無の関連に関する検討では,異時多発癌あり群のほうが,ESD後残存Barrett粘膜の最大長が有意に長く(3.3cm vs. 5.5cm,p=0.038),切除検体の背景粘膜に占める腸上皮化生(IM)の割合も有意に高かった(42.0% vs. 8.0%,p=0.047).結論:LSBE由来の腺癌において,ESD後のBarrett粘膜長や,切除後検体のIM割合を詳細に評価することは,異時再発リスクを予測するうえで重要であり,その後の治療方針決定に寄与する可能性がある.

LSBEに発生した食道腺癌に対するstepwise ESDの有用性

著者: 平澤大 ,   田中一平 ,   五十嵐公洋 ,   濱本正剛 ,   名和田義高 ,   田中由佳里 ,   伊藤聡司 ,   冨樫純一 ,   鈴木隆太 ,   佐藤利紀 ,   岩屋梨絵 ,   鈴木康介 ,   都甲大地 ,   遠藤明志 ,   松田知己

ページ範囲:P.1450 - P.1455

要旨●LSBEに発生するBarrett腺癌では,低異型度高分化腺癌がLSBE全体に拡がっている場合がある.このような癌の場合,壁深達度も粘膜内癌の場合が多く内視鏡治療で根治可能である.同病変のESD一括切除においては,LSBE全体を切除する必要があるため,広範な全周性切除となり,術後に高度の食道狭窄が必発である.そこで,最初に広範な亜全周性切除およびトリアムシノロン局注による狭窄予防を行う.約2〜3か月後の切除後潰瘍が上皮化(扁平上皮化)した時点で残ったLSBEをESDで切除する.計画的かつ多期的なESDによる分割切除(stepwise ESD)を行うことで,高度狭窄が回避可能となる.当院ではLSBEほぼ全体に拡がるBarrett腺癌の3例にstepwise ESDを施行し,高度狭窄なしに完遂している.stepwise ESDは広範囲の食道全周性切除に有用な治療法と考える.ただし経験数は少なく,さらなる検討が必要である.

ノート

食道扁平上皮癌における逆流性食道炎と飲酒,喫煙の関連

著者: 小田丈二 ,   入口陽介 ,   水谷勝 ,   冨野泰弘 ,   山里哲郎 ,   依光展和 ,   園田隆賀 ,   岸大輔 ,   安川佳美 ,   霧生信明 ,   清水孝悦 ,   中河原亜希子 ,   橋本真紀子 ,   神谷綾子 ,   山村彰彦 ,   細井董三

ページ範囲:P.1456 - P.1462

要旨●食道扁平上皮癌と逆流性食道炎の関連性を調査する目的で,当センターで経験した20例の食道癌症例を用いて検討を行った.食道胃接合部の病理組織学的検索が十分に可能な症例を用い,下部食道にまだら不染を伴う+群と伴わない−群に分け,それぞれの症例におけるBarrett粘膜長,噴門腺長および病変の部位について比較した.また,両群で逆流性食道炎と飲酒,喫煙の関連についても検討した.+群ではBarrett粘膜長が−群より長く,下部食道のまだら不染は逆流性食道炎との関連が疑われた.−群では癌の発生部位が+群よりやや肛門側に位置する傾向が認められた.また,−群では飲酒,喫煙の関連しない食道癌が5例あり,4例が女性であった.そのうち3例は胸部下部食道に癌が存在していた.

主題症例

異時多発癌予防にRFA(radiofrequency ablation)が有用であった多発ヨード不染を背景とする食道扁平上皮癌の1例

著者: 高橋亜紀子 ,   小山恒男

ページ範囲:P.1463 - P.1468

要旨●患者は50歳代,男性.高度の多発ヨード不染を背景に発生した食道扁平上皮癌で,異時多発癌を繰り返し,3年6か月の間に3回のESDを要した.さらなる異時多発癌予防のためにRFAを施行する方針とし,台湾にあるE-Da HospitalのWen-Lun Wang先生に紹介し,HALO360で切歯20cm〜SCJ 44cmに対し全周性にRFAを施行した.1か月後,嚥下障害が出現したが,合計4回のEBDと1回のトリアムシノロン局注にて狭窄を解除しえた.RFA後多発ヨード不染食道はヨード正染食道となり,以後,4年間異時多発癌を認めていない.したがって,RFAはまだら不染食道の異時多発癌発生を予防する可能性が示唆された.

早期胃癌研究会

第60回「胃と腸」大会から

著者: 小澤俊文 ,   蔵原晃一

ページ範囲:P.1469 - P.1473

 第60回「胃と腸」大会は2021年5月13日(木)に現地(リーガロイヤルホテル広島)とオンラインでのハイリッド開催となった.司会は小澤俊文(総合犬山中央病院消化器内科)と蔵原晃一(松山赤十字病院胃腸センター),病理は八尾隆史(順天堂大学大学院医学研究科人体病理病態学)が担当した.“忘れられない1例”として,長浜隆司(新東京病院消化器内科)が“スキルス胃癌”の症例を解説した.

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目次

ページ範囲:P.1355 - P.1355

欧文目次

ページ範囲:P.1356 - P.1356

バックナンバー・定期購読のご案内

ページ範囲:P.1354 - P.1354

早期胃癌研究会 症例募集

ページ範囲:P.1468 - P.1468

「今月の症例」症例募集

ページ範囲:P.1473 - P.1473

次号予告

ページ範囲:P.1476 - P.1476

編集後記

著者: 根本哲生

ページ範囲:P.1477 - P.1477

 食道癌診療トピックス2022をお届けする.本誌名も「胃と腸」であり,胃と腸に比べ食道は関心の低い領域なのかもしれない,などと拗ねてみたくなるが,本号では,マニアックに狭い範囲を掘り下げるというよりは,多くの読者が興味を持てるよう,トピックス形式として幅広い話題を取り上げた.
 今回,1)病理,2)扁平上皮癌,3)腺癌という3つの主題を掲げたが,見方を変えるとa) 非飲酒・非喫煙者における食道癌,b) 食道上皮内腫瘍を含む初期病変・多発病変,c) Barrett食道腺癌,d) 診断のストラテジー・モダリティ,e) 治療のストラテジー・モダリティのように各稿を分類することもできる.

基本情報

胃と腸

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1219

印刷版ISSN 0536-2180

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