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増刊号 図説「胃と腸」画像診断用語集2022 画像所見 腸
伸展不良
著者: 川崎啓祐1 鳥巣剛弘1
所属機関: 1九州大学大学院医学研究院病態機能内科学
ページ範囲:P.554 - P.554
文献購入ページに移動 伸展不良とは,元来,胃X線検査で胃を膨らませても胃壁の伸展が悪い状態を指す用語であったが,のちに注腸X線造影検査や内視鏡検査にも同様の所見を示す用語として応用されるようになった1)2).粘膜下層の中等度以上に浸潤した癌でよくみられるが,壁伸展の強弱はあるものの,癌以外に炎症性疾患,悪性リンパ腫,転移性腫瘍,壁外からの炎症や腫瘍の浸潤などでもみられる.
参考文献
1)入口陽介,冨野泰弘,山村彰彦.伸展不良(poor distensibility of the wall).胃と腸 52:571, 2017
2)長浜孝,小島俊樹,中馬健太,他.通常内視鏡画像の成り立ち—早期胃癌における伸展不良所見の成り立ち.胃と腸 53:1252-1259, 2018
3)帆足俊男,八尾恒良,渕上忠彦,他.早期大腸癌におけるX線学的及び内視鏡学的深達度診断の研究.胃と腸 32:1651-1662, 1997
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