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増刊号 図説「胃と腸」画像診断用語集2022 疾患 食道
薬剤起因性食道炎
著者: 小野陽一郎1 八尾建史2
所属機関: 1福岡大学筑紫病院消化器内科 2福岡大学筑紫病院内視鏡部
ページ範囲:P.592 - P.592
文献購入ページに移動薬剤起因性食道炎は,薬剤性の食道粘膜傷害であり,主に原因薬剤の食道内停滞による粘膜への直接作用によって生じる.また,患者側の要因として,服用時の体位,服薬方法,食道の狭窄,食道の運動機能異常など,薬剤が食道内に長時間停滞する状況が挙げられる.
薬剤起因性食道炎は,古くから知られており,テトラサイクリン系に代表される抗菌薬やカリウム製剤,非ステロイド性抗炎症薬(nonsteroidal anti-inflammatory drugs ; NSAIDs),低用量アスピリン,鉄剤,抗癌薬,ビスホスホネート薬など多種薬剤による報告がなされている1).近年では直接作用型経口抗凝固薬として使用頻度が増加しているダビガトランによる報告例も散見されるようになった2).
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