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文献詳細

雑誌文献

胃と腸57巻5号

2022年05月発行

文献概要

増刊号 図説「胃と腸」画像診断用語集2022 疾患 胃

悪性サイクル

著者: 森山智彦1 鳥巣剛弘2

所属機関: 1九州大学病院国際医療部 2九州大学大学院医学研究院病態機能内科学

ページ範囲:P.604 - P.604

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 慢性胃潰瘍の癌化については古くから議論があったが,消化管X線造影検査や内視鏡検査の普及と進歩に伴い,胃潰瘍の経過や早期胃癌の形態的特徴が明らかになると同時に,癌巣内の潰瘍が縮小することが判明し,現在では潰瘍の癌化はあるとしてもごく少数と推測されている1).村上ら2)は,良性の消化性潰瘍が活動期,治癒過程期,瘢痕期を経て,再発すると再び活動期へ戻ることを良性サイクルと呼ぶのに対して,陥凹型早期胃癌の病巣内に存在する潰瘍も同じような経過を示すことを,悪性サイクルと呼ぶことを提唱した.

参考文献

1)西元寺克禮.悪性サイクル.Gastroenterol Endosc 50(Suppl 3):3470-3474, 2008
2)村上忠重,安井昭,竹川煕幸.潰瘍瘢痕中心部に存在する非癌性再生腺腔について.日病理会誌 55:229-230, 1966
3)赤松泰次.悪性サイクル.胃と腸 52:612, 2017

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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