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文献詳細

雑誌文献

胃と腸57巻5号

2022年05月発行

文献概要

増刊号 図説「胃と腸」画像診断用語集2022 疾患 胃

IBDの胃・十二指腸病変

著者: 鶴岡ななえ1 江﨑幹宏1

所属機関: 1佐賀大学医学部内科学講座消化器内科

ページ範囲:P.614 - P.614

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 炎症性腸疾患(inflammatory bowel disease ; IBD)はCrohn病(Crohn's disease ; CD)と潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis ; UC)に大別され,CDでは全消化管,UCでは大腸に限局した腸管炎症を来す.このうちCDでは,診断基準の副所見として“特徴的な胃・十二指腸病変”が取り上げられていることからもわかるように,上部消化管病変の特徴を認識しておくことは重要である.一方,UCでもまれではあるが上部消化管病変を呈する.
 竹の節状外観1)は胃噴門部から胃体部小彎にかけて腫大した皺襞を横切る亀裂状の陥凹(Fig.1)として観察され,CD患者の約70%にみられる.また,CD患者では十二指腸病変を伴うことも多く,びらん・アフタ様病変,不整形潰瘍,notch様陥凹2)など多彩な所見を認める.notch様陥凹はKerckring皺襞上にできる亀裂状びらん,あるいは切れ込み状の所見であり,多発する場合は縦列傾向を示す(Fig.2).

参考文献

1)Yokota K, Saito Y, Einami K, et al. A bamboo joint-like appearance of the gastric body and cardia:possible association with Crohn's disease. Gastrointest Endosc 46:268-272, 1997
2)Cameron DJ. Upper and lower gastrointestinal endoscopy in children and adolescents with Crohn's disease:a prospective study. J Gastroenterol Hepatol 6:355-358, 1991
3)Hori K, Ikeuchi H, Nakano H, et al. Gastroduodenitis associated with ulcerative colitis. J Gastroenterol 43:193-201, 2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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