文献詳細
増刊号 図説「胃と腸」画像診断用語集2022
疾患 下部消化管
文献概要
大腸腺腫は内視鏡検査で発見される全大腸ポリープのうち70%以上を占め,最も頻度が高い1).大腸腺腫は病理組織学的には,①管状腺腫(tubular adenoma),②管状絨毛腺腫(tubulovillous adenoma),③絨毛腺腫(villous adenoma),④鋸歯状腺腫(traditional serrated adenoma)の4つに分類されるが2),そのうち約90%が①管状腺腫である.さらに,その細胞異型,構造異型から低異型度,高異型度に分類される2).なお,“ポリープ”とは消化管内腔に突出する境界明瞭な隆起全体の総称で,病理組織学的に上皮性・非上皮性病変,腫瘍性・非腫瘍性病変が含まれる.“隆起型腫瘍”と“ポリープ”は同義語として使用されることが多いが,厳密には同じでないことに注意する.
肉眼分類としては,隆起型(Fig.1)と表面型に大別される.隆起型は有茎性(0-Ip),亜有茎性(0-Isp)と無茎性(0-Is)に,表面型は表面隆起型(0-IIa),表面平坦型(0-IIb)と表面陥凹型(0-IIc)に分類されるが,小さい病変は半球状(0-Is)を呈することが多い.
肉眼分類としては,隆起型(Fig.1)と表面型に大別される.隆起型は有茎性(0-Ip),亜有茎性(0-Isp)と無茎性(0-Is)に,表面型は表面隆起型(0-IIa),表面平坦型(0-IIb)と表面陥凹型(0-IIc)に分類されるが,小さい病変は半球状(0-Is)を呈することが多い.
参考文献
1)岡志郎,田中信治.大腸ポリープ.日比紀文(監),岩男泰(編).大腸疾患の内視鏡診断と治療.診断と治療社,pp 79-83, 2006
2)大腸癌研究会(編).大腸癌取扱い規約,第9版.金原出版,2018
3)日本消化器病学会(編).大腸ポリープ診療ガイドライン2020,改訂第2版.南江堂,pp 52-53, 2020
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