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文献詳細

雑誌文献

胃と腸57巻5号

2022年05月発行

文献概要

増刊号 図説「胃と腸」画像診断用語集2022 疾患 下部消化管

大腸腺腫

著者: 岡志郎1 田中信治2

所属機関: 1広島大学病院消化器・代謝内科 2広島大学大学院医系科学研究科内視鏡医学

ページ範囲:P.625 - P.625

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 大腸腺腫は内視鏡検査で発見される全大腸ポリープのうち70%以上を占め,最も頻度が高い1).大腸腺腫は病理組織学的には,①管状腺腫(tubular adenoma),②管状絨毛腺腫(tubulovillous adenoma),③絨毛腺腫(villous adenoma),④鋸歯状腺腫(traditional serrated adenoma)の4つに分類されるが2),そのうち約90%が①管状腺腫である.さらに,その細胞異型,構造異型から低異型度,高異型度に分類される2).なお,“ポリープ”とは消化管内腔に突出する境界明瞭な隆起全体の総称で,病理組織学的に上皮性・非上皮性病変,腫瘍性・非腫瘍性病変が含まれる.“隆起型腫瘍”と“ポリープ”は同義語として使用されることが多いが,厳密には同じでないことに注意する.
 肉眼分類としては,隆起型(Fig.1)と表面型に大別される.隆起型は有茎性(0-Ip),亜有茎性(0-Isp)と無茎性(0-Is)に,表面型は表面隆起型(0-IIa),表面平坦型(0-IIb)と表面陥凹型(0-IIc)に分類されるが,小さい病変は半球状(0-Is)を呈することが多い.

参考文献

1)岡志郎,田中信治.大腸ポリープ.日比紀文(監),岩男泰(編).大腸疾患の内視鏡診断と治療.診断と治療社,pp 79-83, 2006
2)大腸癌研究会(編).大腸癌取扱い規約,第9版.金原出版,2018
3)日本消化器病学会(編).大腸ポリープ診療ガイドライン2020,改訂第2版.南江堂,pp 52-53, 2020

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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