文献詳細
文献概要
増刊号 図説「胃と腸」画像診断用語集2022 疾患 下部消化管
虚血性大腸炎
著者: 山崎健路1
所属機関: 1岐阜県総合医療センター消化器内科
ページ範囲:P.639 - P.639
文献購入ページに移動 虚血性大腸炎は急性の腹痛を伴う下部消化管出血の原因として最も多く遭遇する疾患である.突然に下腹部痛が出現し,以後下痢,徐々に血性下痢を呈するのが典型的な症状である.中高年女性に多いが,若年者も発症する.疾患の発症には腸管側因子(下剤や浣腸による腸管蠕動亢進,便秘や腫瘍による腸管内圧上昇)と血管側因子(高血圧,動脈硬化,攣縮)が複雑に関与するが,腸管側因子の重要性が指摘されている1).
参考文献
1)大川清孝.虚血性大腸炎.大川清孝(著).IBDの総合鑑別力—病態理解と内視鏡診断.南江堂,pp 142-149, 2020
2)Marston A. Ischemic colitis. In Intestinal Ischemia. Edward Arnold, London, pp 143-175, 1977
3)大川清孝,青木哲哉,上田渉,他.虚血性大腸炎の臨床像.胃と腸 48:1689-1702, 2013
掲載誌情報