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文献概要
増刊号 図説「胃と腸」画像診断用語集2022 疾患 下部消化管
サイトメガロウイルス腸炎
著者: 清水誠治1 富岡秀夫1
所属機関: 1大阪鉄道病院消化器内科
ページ範囲:P.660 - P.660
文献購入ページに移動症状は発熱などの全身症状,悪心,嘔吐,腹痛,下痢,消化管出血,消化管穿孔などである.確定診断には,手術・剖検例以外では病変の確認に内視鏡検査が,CMVの証明に生検病理組織学的診断が必要である.生検病理組織像でowl eye様の核内封入体や細胞質内封入体が同時にみられればHE染色像のみで診断できるが,検出率は低い.ウイルスは血管内皮細胞や線維芽細胞に感染し,潰瘍底肉芽組織からの生検で検出率が比較的高いが,抗CMV抗体免疫染色で診断能が向上する.生検診断が困難な場合には,CMV抗原血症検査やPCR(polymerase chain reaction)法を含め総合的に判断する.
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