文献詳細
増刊号 図説「胃と腸」画像診断用語集2022
疾患 下部消化管
文献概要
アメーバ性大腸炎はEntamoeba histolyticaの囊子に汚染された水や食物を摂取することにより発症する感染性大腸炎であり,近年は性感染症としても注目されている.感染から数週間後に腹痛,粘血便を主症状に発症することが多い1).
内視鏡所見では膿性粘液や厚い白苔,出血を伴うアフタ様びらん,たこいぼびらん,不整形潰瘍,打ち抜き様潰瘍が多数認められる2)(Fig.1).これらは直腸,盲腸に好発し,回腸には認められない2).多彩な内視鏡像を呈し,潰瘍性大腸炎との鑑別が問題となることがあるが,介在粘膜が正常であることや,病変周囲に浮腫状の隆起が目立つことなどが鑑別点となる2).
内視鏡所見では膿性粘液や厚い白苔,出血を伴うアフタ様びらん,たこいぼびらん,不整形潰瘍,打ち抜き様潰瘍が多数認められる2)(Fig.1).これらは直腸,盲腸に好発し,回腸には認められない2).多彩な内視鏡像を呈し,潰瘍性大腸炎との鑑別が問題となることがあるが,介在粘膜が正常であることや,病変周囲に浮腫状の隆起が目立つことなどが鑑別点となる2).
参考文献
1)渡辺恒二.アメーバ赤痢.臨床とウイルス 49:57-66, 2021
2)今枝博之,都築義和,宮口和也,他.他疾患との鑑別診断.消内視鏡 32:197-203, 2020
掲載誌情報