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文献概要
増刊号 図説「胃と腸」画像診断用語集2022 疾患 全消化管
大腸腺腫症
著者: 石田秀行1 近範泰1
所属機関: 1埼玉医科大学総合医療センター消化管外科・一般外科
ページ範囲:P.664 - P.664
文献購入ページに移動常染色体優性遺伝性疾患として,家族性大腸腺腫症(familial adenomatous polyposis ; FAP)があり,通常は100個以上の大腸腺腫を有する.APC遺伝子の生殖細胞系列における病的バリアントが同定されれば,診断は確実である1).正常大腸粘膜を覆うほど腺腫密度が高い場合を密生型(Fig.1),それ以外(ただし腺腫数100個以上)を非密生型(Fig.2)に分類することがある1).大腸腺腫数が100個に満たなくてもAPC遺伝子の病的バリアントを認める場合,attenuated FAPと呼称される場合がある1).FAP以外に常染色体優性遺伝形式の疾患として,ポリメラーゼ校正関連ポリポーシスがあるが,大腸腺腫数は数十個までのことが多い.
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