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増刊号 図説「胃と腸」画像診断用語集2022 疾患 全消化管
Cronkhite-Canada症候群
著者: 伊東傑1 穂苅量太1
所属機関: 1防衛医科大学校病院消化器内科
ページ範囲:P.666 - P.666
文献購入ページに移動Cronkhite-Canada症候群では,胃・大腸でほぼ全例にポリープの多発を認め,食道や小腸にも小ポリープや発赤粘膜,浮腫がみられることがある.特徴的な内視鏡所見として,胃ではポリープは“イクラ状(red caviar like)”と表現され,上皮の強い浮腫と充血を伴い,半球状のポリープが密集する2).前庭部〜胃角部に好発し,胃体部に少なく,その分布様式から,ポリープ間に健常粘膜が介在し,介在粘膜に炎症や浮腫を認めない“散在型”,ポリープが密集し,間に介在する粘膜がほとんど確認されない“密集型”に分類される.また,密集型の亜型として,ポリープ間の介在粘膜に炎症や浮腫を認める“類密集型”,ポリープの形状および大小を判別できないが,観察範囲内がすべて炎症もしくは浮腫性変化で肥厚している“肥厚型”などの分類が提唱されている(Fig.1)3).
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